初めてのフルモデルチェンジが実施され、2代目となる新型N-BOX(Nボックス)が、2017年8月にホンダから新発売しましたね。
今回フルモデルチェンジをして新発売された新型モデルの試乗に行ってきたのですが、正直に言って、レベルの高さに驚きました。
先代モデルよりも格段に良くなった静寂性・乗り心地だけではなく、前走車を検知して自車のスピードを調整する自動追従型のクルーズコントロール(ACC)が標準装備されるなど、普通乗用車と比較しても遜色がなにクルマに…。
正直に言って、現時点では最も優れている軽自動車だと思いました。
このようにあらゆる面で進化をして大満足だったホンダの新型N-BOX(Nボックス)ですが、細かいところを見てみると、気になる部分・欠点に感じるところも…。
今回フルモデルチェンジをして新発売されたこの新型モデルを試乗をして気になった事、欠点に感じた事を包み隠さず紹介したいと思います。
新型N-BOXの欠点1:前方の視界
今回フルモデルチェンジをして新発売されたホンダの新型N-BOX(Nボックス)を試乗していて気になった事・欠点と感じた事の一つが、前方の視界です。
この新型モデルは、使い勝手の良さを優先してか収納スペースを増やしたため、インパネが先代モデルよりも大きく厚みのあるデザインになっています。
実際にこの新型モデルのインパネと先代モデルを比較してみると、このような感じ。
■新型N-BOXのインパネ
■先代モデルのインパネ
また、メーターの位置もダッシュボードの上に設置し、ハンドル・ステアリングホイールの上から確認をするアウトホイールメーターを採用を採用しています。
■新型N-BOXのアウトホイールメーター
ダッシュボードが盛り上がっているのが、わかりますよね。
このようにインパネが大きくなり、また、メーターの位置を変更したため、前方の視界&見切りが先代モデルよりも悪くなった感じが…。
また、ダイハツのタント(TANTO)やスズキのスペーシア(SPACIA)、日産のデイズルークス(DAYZ ROOX)など競合車・ライバル車と比較すると、この新型N-BOX(Nボックス)はフロントガラスが小さくなっているため、圧迫感を少し感じました。
この圧迫感は小柄な人が運転をすると余計気になるようで、背が比較的低い私の妻は、「先代モデルの方が見切りが良いから、車体感覚が掴みやすくて、運転がしやすかった。」と、言ってましたし…。
このようにこの新型モデルは先代よりも圧迫感を感じるデザインになっており、前方の視界&見切りも劣るので、試乗をする際はしっかりとご自分の目で確認をしてみてくださいね。
新型N-BOXの欠点2:シートヒーター
今回フルモデルチェンジをして新発売されたホンダの新型N-BOX(Nボックス)を確認して、欠点・競合車よりも劣っているなと感じた事の一つが、シートヒーターです。
この新型モデルでは。残念ながらすべてのグレードでシートヒーターが装備されていません。また、それどころか、メーカーオプション設定にもなっていません。
なので、真冬日の朝方、エンジンが温まりヒーターが使えるようになるまで、車内で寒さを我慢しなければならないかもしれません。また、このクルマは、ボディサイズが大きいので、ヒーターを入れても車内はスグに温かくなりません。
これはかなりツラいですよね。
ちなみに、競合車・ライバル車の一つでもあるダイハツのタント(TANTO)では、シートヒーターは、廉価モデルのXグレードの2WDを除くすべてのグレードで標準装備されています。
新型N-BOX(Nボックス)の売りの一つは、「普通乗用車に劣らない機能・装備がついている事。」と考えると、シートヒーターが用意されていないのは、少し理解に苦しむなと思いました。
また、この新型モデルでは、足の出し入れでスライドドアを開閉できるハンズフリースライドドアがディーラーオプションで装着できるようになっていますが、個人的には、この機能よりもシートヒーターの用意をして貰いたかったです。
新型N-BOXの欠点3:EXグレードの使い勝手
また、今回フルモデルチェンジをして新発売されたホンダの新型N-BOX(Nボックス)を実際に確認してみて、欠点・デメリットに感じたのは、スライド幅が大きい助手席スーパースライドシート仕様になっているEXグレードの使い勝手です。
EXグレードに標準装備されている助手席のスーパースライドシートを装着すると、後部座席から直接フロントシートにアクセスができるなどウォークスルー性が格段に良くなるなどの魅力がありますが、その一方で欠点・デメリットが…。
その欠点・デメリットの一つが、収納スペースです。
今回フルモデルチェンジをして新発売された新型N-BOX(Nボックス)は、助手席スーパースライドシート仕様とソファーシート仕様の2つのシートデザインを用意しているのですが、この2台のモデルでは、インパネに用意されている収納スペースの数や使い勝手が異なります。
■G EXグレードのインパネ
助手席スーパースライド仕様のモデルに装備されていない収納スペースの一つが、インパネ中央のセンターロアボックスです。
このようにソファーシートのモデルでは、インパネの中央下に引き出して使えるセンターロアボックスが用意されているのですが、助手席スーパースライドシートを採用しているカスタムとノーマル車の”G EXホンダセンシング”では、用意されていません。
■ソファーシート仕様に採用されているセンターロアボックス
■スーパースライドシート仕様のインパネ中央部分のデザイン
また、”G EXホンダセンシング”では、シートパケットポケットなど、それ以外の収納スペースにも違いがあります。
ディーラーさんの話によると、助手席スーパースライドシート仕様になっている新型N-BOX(Nボックス)の最上位モデルの”G EXホンダセンシング”の人気は、かなり高いようです。
私自身も助手席のスーパースライドシートはとても良い機能だと思いましたが、このモデルは収納スペースが少なくなり、使い勝手が悪くなるのは、このクルマの欠点・デメリットの一つなのかなと思いました。
ちなみに、新型N-BOX(Nボックス)の助手席スーパースライドシート仕様とソファーシート仕様では、収納スペース以外にも様々な違いがあります。
こちらの記事では、助手席スーパースライドシート仕様とソファーシート仕様の内装・インテリアの違いをまとめているので、もし気になる方は、ぜひとも参考にしてみてくださいね。
>>> N-BOXスーパースライドシートとソファーシート【内装の装備&機能の違いとは?】
今回フルモデルチェンジをして新発売されたホンダの新型N-BOX(Nボックス)を試乗してきたのですが、このような事が気になりました。
圧迫感を感じる前方の視界など色々と気になる部分はありましたが、私がこの新型モデルを試乗していて特に残念だったのは、シートヒーターが装備されてい無かった事です。
寒い日はいつもシートヒーターのお世話になっている事もあり、このクルマではシートヒーターが装備できない事が、余計に残念に感じてしまいました。
ホンダの新型N-BOX(Nボックス)はとても良いクルマだと思います。
だた、どんなに良いクルマでもこのように欠点・デメリットも存在します。
もしこれからこのクルマの試乗に行かれる方は、良い部分ばかりに目を向けないで、気になる事・欠点もしっかりと確認してみてくださいね。