トヨタの高級サルーン新型ヴェルファイア(Vellfire)が発売されてから3年経ちましたが、初のビッグマイナーチェンジを行いました。
3眼式のLEDヘッドライト&流れるウィンカーの搭載など外装・エクステリアが大幅に変わり、さらに迫力のある顔つきになった事が注目を集めているこの新型モデルですが、安全性に関しても格段に進化。
高速道路でのハンドルの操作をサポートしてくれる”レーントレーシングアシスト”など、トヨタ初となる様々な安全装備が搭載されました。
そんな新型ヴェルファイア(VELLFIRE)の安全装備の中で個人的に特に良いと思ったのが、自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)です。
自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)に関しては、マイナーチェンジ前のモデルでも搭載されていたのですが、今回のビッグマイナーチェンジで格段に精度・機能が向上しました。
今回ビッグマイナーチェンジをして新発売された新型ヴェルファイア(VELLFIRE)に搭載された自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)は、どこが良くなったのでしょうか?
認識精度が格段に良くなった新型モデルの自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)について、詳しく紹介したいと思います。
目次
新型ヴェルファイアの自動ブレーキ【マイチェンでどこが進化をした?】
改めて説明をいたしますと、自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)とは、自動車や歩行者などと衝突する恐れがある場合、自動的にブレーキを掛け、衝突を予防・軽減する機能の事です。
2015年に発売された当初は最新の自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)を搭載していたヴェルファイア(Vellfire)ですが、自動ブレーキの精度や機能は、年々進歩しているため、最新の自動ブレーキと比較すると、性能や機能に少し物足りなさが…。
そこで、今回のビッグマイナーチェンジのタイミングで、新型ヴェルファイア(VELLFIRE)は、自動ブレーキ自体も刷新しました。
そんな新型モデルの自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)の進化のポイント・注目点を紹介したいと思います。
進化のポイント1:単眼カメラを採用
今回ビッグマイナーチェンジをして新発売された新型ヴェルファイア(VELLFIRE)と先代モデルの自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)の大きな違いの一つが、採用しているシステムです。
先代モデルでは、エンブレム部分に装備されたミリ波レーダーのみで前走車などを検知していたのに対し、今回ビッグマイナーチェンジで新発売された新型モデルでは、単眼カメラも採用。
■新型ヴェルファイアに搭載された単眼カメラ
それにより、自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)の認識精度、安全性が大幅にアップ!
そんな新型ヴェルファイア(VELLFIRE)の自動ブレーキに単眼カメラを採用した一番のメリットは、何といっても、人を認識できるようになった事です。
ミリ波レーダーのみを採用していた先代モデルでは、人を認識できなかったため、歩行者に対して、自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)は、作動しませんでした。
しかし、今回ビッグマイナーチェンジをして新発売された新型モデルでは、単眼カメラを採用した事により、歩行者を認識。
自分のクルマの車速が時速10km/h ~80km/hの間なら、夜間でも、歩行者を認識して、危険を察知したら自動ブレーキが作動するようになっています。
夜間の歩行者もきちんと認識してくれるのは、嬉しいですよね。
このように単眼カメラを採用して、自動車だけではなく、歩行者も検知できるようになったのは、新型ヴェルファイア(VELLFIRE)の自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)の大きな進歩の一つなだと、感じました。
進化のポイント2:自動ブレーキの対応範囲が拡大
また、今回ビッグマイナーチェンジをして新発売された新型ヴェルファイア(VELLFIRE)は、自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)が作動する対応範囲が拡大されました。
先代モデルでは、時速約15km/h以上の時に自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)が作動されましたが、今回ビッグマイナーチェンジをして新発売された新型モデルでは、作動開始範囲が拡大。
時速約10km/hから自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)が作動するようになりました。
なので、意外と不注意で事故が起こりやすい渋滞時のトロトロ運転時の衝突事故を回避・軽減する事ができるようになりました。
このように自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)の対応範囲が拡大された事も、新型ヴェルファイア(VELLFIRE)の注目ポイントの一つなのかなと思いました。
進化のポイント3:自転車も検知可能
今回ビッグマイナーチェンジをして新発売された新型ヴェルファイア(VELLFIRE)の自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)の魅力&メリットの一つは、自転車を検知できるようになった事です。
最近、各メーカー、自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)にチカラを入れていますが、自転車を検知できるかどうかを明記しているところって意外と少ないんですよね。
また、試乗をした際にディーラーさんに確認しても、「場合によっては、自動ブレーキが作動するかもしれません。」と、明言を避けるところが多いです。
そんな中、今回ビッグマイナーチェンジをして新発売された新型ヴェルファイア(VELLFIRE)に搭載されている自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)では、しっかりと自転車を検知する事を明記。
歩行者と異なり自転車の場合、夜間の検知ができないなど、まだまだ課題は多いですが、急に飛び出してくる自転車を検知できるようになったのは、このクルマの自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)の大きな進歩の跡なのかなと感じました。
2017年12月にデビューをした新型ヴェルファイア(VELLFIRE)の安全装備の一つ”自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)”を確認してみたところ、このような進化を遂げていました。
今回の自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキ)の進化で特に良いと思ったのは、歩行者だけではなく、自転車まで認識して衝突回避・軽減のサポートを行うようになった事です。
これにより安全性・信頼性は、飛躍的に高まった感じが…。
マイナーチェンジ前のモデルの安全性は、ホンダのオデッセイ(ODYSSEY)など競合車・ライバル車よりも少し劣っていました。しかし、今回のビッグマイナーチェンジで安全面でも競合車に見劣りしなくなり、”キング・オブ・ミニバン”に相応しい仕上がりになっているように感じました。