ホンダを代表する人気コンパクトカーの新型フィット3(FIT3)が、2017年6月にビッグマイナーチェンジをして、新発売されましたね。
いつもお世話になっているディーラーさんで、この新型モデルを試乗させて貰いました。
乗り心地や静寂性、内外装のデザインはマイナーチェンジ前のモデルよりも明らかに良くなっていたのですが、視界性に関してはイマイチ…。
先代モデルでも前方の悪さは数多く指摘をされていましたが、今回新発売された新型フィット3(FIT3)でも、前方の視界の悪さは、残念ながら改善されていませんでした。
>>> 新型フィット3の試乗の感想【前方視界で気になった事とは?】
このように前方の視界の悪さは気になったホンダの新型フィット3(FIT3)ですが、後方の視界性はどうだったのでしょうか?前方の視界と同様に気になった部分はあったのでしょうか?
先日、この新型モデルを試乗した際に後方の視界についても確認をしてきたので、包み隠さず紹介したいと思います。
新型フィット3の後方視界を徹底チェック
今回私は、ビッグマイナーチェンジをしたハイブリッド車とガソリン車をそれぞれ約20分~25分くらいずつ試乗をさせてもらったのですが、結論から申し上げますと、後方の視界に関しては、それ程悪いとは思いませんでした。
もう少し具体的に言うと、若干気になる部分はあるものの、運転に支障をきたすレベルではないのかなと思いました。
そんな新型フィット3(FIT3)の後部座席の視界性に関して、実際に試乗をして良いと思った事、欠点・デメリットに関した事を具体的に紹介していきたいと思います。
メリット1:ドアミラーが大きい
今回ビッグマイナーチェンジをして新発売された新型フィット3(FIT3)を試乗して、良いと思った事の一つが、ドアミラー(サイドミラー)の大きさ。
この新型モデルのドアミラー(サイドミラー)は、このように大型サイズになっているので、このようにカバーする範囲が広くなっています。
■新型フィット3のドアミラー
この新型フィット3(FIT3)のドアミラーで特に良いと思ったのが、デザイン。
若干外側の上の角が削られた形状になっていますが、横に広い長方形のようなデザインになっているため、ドアミラーがカバーできる範囲が広くなっています。
ちなみに、こちらはほぼ同じタイミングでマイナーチェンジをしたトヨタのアクア(AQUA)のドアミラー(サイドミラー)。
■アクアのドアミラー
新型フィット3(FIT3)と比較すると、トヨタのアクア(AQUA)のドアミラーは、角ばったシャープなデザインになっているのがわかると思います。
個人的には、このようなシャープなデザインのドアミラーも好みなのですが、ミラーがカバーできる範囲は、アクア(AQUA)よりも新型フィット3(FIT3)の方が大きく、視認性に優れている感じが…。
私はどちらのクルマも試乗をさせて貰ったのですが、ドアミラーのサイズが一回り大きいため、隣車線の遠方の車を視認しやすかったです。
このカバーできる範囲が大きいドアミラーは、この新型モデルの後方視界の良さを支えるとても重要な装備の一つなのかなと思いました。
ちなみに、今回の新型フィット3(FIT3)から最新の安全装備システムの”ホンダ センシング”が装備されます。しかし、この新型モデルでは、スバルのリヤビークルディクテーションのような斜め後方から接近してくる車両を検知してお知らせをしてくれる機能は装備されていません。
車線変更をする際に便利な、スバルのリヤビークルディクテーションのような機能が搭載されていれば、この新型モデルのドアミラーの視認性は、完璧だと思いました。
デメリット1:左斜め後方の視認性
今回ビッグマイナーチェンジをして新発売されたホンダの新型フィット3(FIT3)を試乗していて気になったのは、左斜め後方の視界の悪さ。
この新型モデルのサイドウィンドウは切れ上がっていて、後方に行くにつれてガラスエリアが小さくなっていっています。
この新型モデルをサイドから見ると、ガラスエリアの下端が後方に行くにつれて高くなっており、ガラスエリアが小さくなっているのが、一目で分かりますよね。
そのため、このホンダの新型フィット3(FIT3)の斜め後方(特に左側)の視界は、あまり良くありません。
実際に運転席から左斜め後方を確認してみると、このような感じ。
左斜め後方に死角が多い感じが…。
この新型モデルでは斜め後方の視界を確保するために三角窓を用意していますが、Cピラーも太いため、運転席からの視認性があまり良くありません。
ちなみに、現在大人気のコンパクトカー日産ノートe-POWER(NOTE e-POWER)の三角窓は、
このようなデザインになっています。
■新型ノートe-POWERの三角窓
三角窓の大きさが明らかに違いますよね。
ホンダの新型フィット3(FIT3)の後方視界は競合車・ライバル車と比較して、著しく悪いわけではありません。慣れれば、問題なく運転する事ができると思います。
ただ、競合車・ライバル車の一つでもある日産のノートe-POWER(NOTE e-POWER)の方が斜め後方の視界は良く、運転をしている時の安心感はあるのかなと思いました。
デメリット3:チップアップをした時の後方視界
また、ホンダの新型フィット3(FIT3)の後部座席の座面をチップアップした時の後部座席の視界の悪さも、欠点・デメリットの一つです。
今回ビッグマイナーチェンジをして新発売されたこの新型モデルは、先代モデルと同様に後部座席の跳ね上げる”チップアップ機能”が備わっています。
■新型フィット3のチップアップ機能
背の高い荷物を積みこむ時などにはとっても便利なこのチップアップ機能ですが、跳ね上げた座面が後方の視界を遮ってしまいます。
実際にチップアップ機能をした時の後方の視界は、このようになります。
■チップアップ機能を使用した際の後方視界
チップアップ機能を使用すると、リヤガラスの下半分ぐらいが、後部座席の座面で遮られてしまいます。
チップアップ機能は頻繁に使う機能ではありませんが、使用した際の後方視界の悪さは、欠点・デメリットの一つです。特にチップアップ機能を使った状態で駐車やバックをする際には、細心の注意が必要なのかなと思いました。
ちなみに、メーカーオプションで装備する事ができるバックカメラを使用すれば、この欠点・デメリットは解消されますよ。
今回ビッグマイナーチェンジをして新発売されたホンダの人気コンパクトカーホンダの新型フィット3(FIT3)の後方の視界は、このようになっていました。
競合車・ライバル車よりも大きなドアミラー(サイドミラー)など良い部分もありましたが、斜め後方の視界など気になる部分も多々ありました。
Aピラーの太さからくる視界の悪さなど前方の視界の悪さばかりが居長されていますが、ホンダの新型フィット3(FIT3)を試乗する際は、後方の視界性もしっかりと確認をしてみてくださいね。