2022年11月にフルモデルチェンジをして新発売をした新型セレナ(SERENA)と競合車・ライバル車の大きな違いのひとつが、荷室・ラゲッジスペースです。
今回デビューをはたした新型モデルは、ミドルクラスのミニバンの中で唯一、3列目シート使用時の荷室の奥行きを調節することができるなど競合車にはない魅力&メリットがあります。
その一方、3列目シート収納時の荷室容量や使い勝手など、競合車・ライバル車よりも劣るところも…。
今回デビューをはたした新型モデルと競合車の荷室・ラゲッジスペースは、それぞれどのようなデザインをしているのでしょうか?また、荷室のサイズや容量、使い勝手にどのような違いがあるのでしょうか?
ミドルクラスのミニバンの中でどのクルマの荷室・ラゲッジスペースの使い勝手が一番良いのか?新型セレナ(SERENA)と競合車の荷室・ラゲッジスペースを比較してみました。
目次
新型セレナと競合車の荷室比較【デザイン&特徴をチェック】
2022年11月にフルモデルチェンジをして新発売をした新型セレナ(SERENA)と競合車の荷室・ラゲッジスペースはそれぞれ、このようなデザインをしています。
■日産 新型セレナの荷室
■ホンダ ステップワゴンの荷室
■トヨタ ヴォクシーの荷室
どのクルマの使い勝手が良さそうに感じる新型セレナ(SERENA)と競合車の荷室・ラゲッジスペースですが、まったく異なる特徴&魅力を備えています。
そんな新型モデルと競合車の荷室・ラゲッジスペースの特徴&魅力を紹介したいと思います。
狭いスペースでも開け閉めしやすい新型セレナの荷室
2022年11月にフルモデルチェンジをして新発売をした新型セレナ(SERENA)の荷室・ラゲッジスペースの特徴&魅力のひとつと言えば、なんといっても後方の狭いスペースでの荷室の開け閉めのしやすさです。
今回デビューをはたした新型モデルは、リヤガラス部分のみを開閉することができるデュアルバックドアを採用。
■デュアルバックドア使用時の新型セレナの荷室
この新型モデルのデュアルバックドアを使用時の荷室・ラゲッジスペースの後方の張り出しは、通常時の半分以下となっており、後方のスペースが狭い駐車場などでも気軽に開け閉めすることができます。
また、競合車・ライバル車の中で唯一、スライド機能付きの3列目シートを採用しており、奥行きの広さを調節することができるのも、新型セレナ(SERENA)の荷室の特徴&魅力のひとつです。
唯一、3列目シートを床下に収納するステップワゴン
2022年5月にフルモデルチェンジをして新発売をしたホンダのステップワゴンの荷室・ラゲッジスペースの特徴&魅力の一つは、3列目シートを収納した時の荷室の広さ&使い勝手の良さです。
ホンダからデビューをはたしたステップワゴンは、競合車・ライバル車の中で唯一、3列目シートを床下に収納するタイプを採用しています。
■3列目シート収納時のステップワゴンの荷室
そのおかげもあり、3列目シートを収納すると、まるでシートを取り外したかのようなスッキリ&広々とした荷室・ラゲッジスペースに…。
また、ホンダのステップワゴンは、3列目シートを床下に収納するタイプを採用するおかで、ミドルクラスのミニバンの中で唯一、座り心地の良い6対4分割方式のタイプの3列目シートとなっているのも好印象でした。
■ステップワゴンの3列目シート
簡単に3列目シートを収納できるヴォクシー
一方、トヨタから発売されているヴォクシー/ノアの荷室・ラゲッジスペースの特徴&魅力のひとつは、3列目シートの収納のしやすさです。
トヨタのヴォクシー/ノアは、3列目シートの下の部分に備わっているレバーを引くだけで、自動的に3列目シートを跳ね上げてくれるだけでなく、固定(ロック)までおこなってくれます。
■3列目シート収納時のヴォクシーの荷室
また、トヨタのヴォクシー/ノアの3列目シートは、サイドウィンドウの窓枠部分にスッポリト収納できるようになっているため、3列目シート収納時に荷室の横幅が狭くならないのも特徴&魅力のひとつですよ。
新型セレナと競合車の荷室【サイズ&容量、荷物の積載性を徹底比較】
このように特徴が異なる新型セレナ(SERENA)と競合車・ライバル車の荷室・ラゲッジスペースですが、一番広くて、荷物が積み込みやすいのは、どのクルマでしょうか?
今回デビューをはたした新型モデルと競合車の荷室・ラゲッジスペースのサイズや容量、荷物の積載性などを比べてみたいと思います。
荷室の開け閉めのしやすさは競合車より劣る
2022年11月にフルモデルチェンジをして新発売をした新型セレナ(SERENA)は、大きい荷物も積み込みやすい真四角の荷室開口部を備えています。
ただ、競合車・ライバル車の上位モデルは、スイッチ一つで荷室の開け閉めをすることができる電動パワーゲートを用意しているのに対し、新型セレナ(SERENA)は、最上位モデルのルキシオンを含めて、電動パワーゲートの用意はありません。
■ステップワゴンの電動パワーゲートスイッチ
個人的には、車体本体価格&乗り出し価格が高いルキシオンくらい、電動パワーゲートを標準装備しても良かったのかなと思いました。
テールゲートの張り出しの小ささは新型セレナの魅力
ミドルクラスのミニバンの中で唯一、電動パワーゲートを備えていない新型セレナ(SERENA)ですが、後方のスペースが狭いエリアでの開け閉めに関しては、この新型モデルが一番優れています。
先ほども簡単にお話しましたが、この新型モデルは、ミドルクラスのミニバンの中で唯一、リヤガラス部分のみを開閉することができるデュアルバックドアを採用。
リヤガラス部分のみを開けた時の後方の張り出しは45cmと通常時の半分以下になるため、後方のスペースが狭いスーパーやショッピングモールでの駐車場でも楽にテールゲートの開け閉めをすることができます。
■デュアルバックドア使用時の張り出し
また、今回フルモデルチェンジをして新発売をした新型セレナ(SERENA)のデュアルバックドアは、旧型モデルよりも使い勝手が良くなっていたのも好印象でした。
新型セレナの荷室サイズは競合車より狭い
2022年11月にフルモデルチェンジをして新発売をした新型セレナ(SERENA)と競合車・ライバル車の荷室サイズは、このようになっています。
■新型セレナと競合車の通常時の荷室サイズ比較
この新型モデルの3列目シート使用時(=通常時)の荷室の奥行きは、競合車・ライバル車よりも少し劣っています。
ただ、この新型モデルの3列目シートを前方にスライドすると奥行きは約116.0cmとなり、競合車・ライバル車のステップワゴンに負けないサイズになります。
そんな新型モデルの荷室サイズで気になったのは3列目シートを収納した時の横幅です。
今回フルモデルチェンジをして新発売をした新型セレナ(SERENA)は、跳ね上げ式の3列目シートを採用しています。
ただ、トヨタのヴォクシー/ノアと違い、3列目シートを荷室の両サイドの真ん中あたりに固定するようになっているんですよね。
■シートを跳ね上げた時の新型セレナの荷室
そのため、張り出しが大きく、3列目シートを収納した時の荷室の横幅は、競合車よりも圧倒的に狭くなってしまいます。
■3列目収納時のヴォクシーの荷室
■3列目収納時のステップワゴンの荷室
この3列目シートを収納した時の荷室の横幅の狭さ、使い勝手の悪さは、荷室にたくさんの荷物を積みたい方には少し気になるポイントなのかなと思いました。
荷室容量も競合車より劣る
また、2022年11月にフルモデルチェンジをして新発売をした新型セレナ(SERENA)と競合車の荷室容量は、このようになっています。
■新型セレナと競合車の荷室容量比較
この新型モデルの3列目シート使用時の荷室容量は、競合車・ライバル車とそれほど大きく変わりません。
ただ、競合車・ライバル車よりも3列目シートの張り出しが大きい新型セレナ(SERENA)は、3列目シート収納時の荷室容量は競合車・ライバル車よりも圧倒的に悪くなっていました。
3列目シート収納のしやすさも競合車に劣る
また、2022年11月にフルモデルチェンジをして新発売をした新型セレナ(SERENA)の荷室・ラゲッジスペースで気になったのは、3列目シートの収納のしやすさです。
先ほどもお話した通り、トヨタのヴォクシー/ノアはシートの足元に備わっているレバーを引くだけで、簡単に3列目シートを収納することができます。(※参考動画の15分48秒あたり~)
ホンダのステップワゴンは、床下にシートを収納する際、最初、シートを手前に引く際に少しチカラがいりますが、その後はアシスト機能が働くため、比較的スムーズに3列目シートを収納することができます。(※参考動画の4分1秒あたり~)
一方、新型セレナ(SERENA)は、競合車・ライバル車よりも3列目シート収納時の作業の工程は多いです。(※参考動画の2分51秒あたり~)
トヨタのヴォクシー/ノアと同様、シートの足元に備わっているレバーを引くと、3列目シートははね上がる仕組みになっているのですが、ストラップでの固定は自分の手で行わないといけません。
■新型セレナの3列目シート固定用ストラップ
ストラップでシートを固定する際は、3列目シートを壁に押し付けながら行わないといけないため、少しチカラがいります。
また、3列目シートの脚の収納も手動式です。
■手動で収納しないといけない新型セレナの脚
3列目シートを収納した際の横幅の狭さなど色々と気になるところも多い新型セレナ(SERENA)の荷室ですが、3列目シートの収納のしにくさも少し気になるところでした。
まとめ:競合車よりも荷室サイズ&使い勝手が劣る新型セレナ
2022年11月にフルモデルチェンジをして新発売をした新型セレナ(SERENA)と競合車の荷室・ラゲッジスペースを比べてみたところ、このようになっていました。
■新型セレナと競合車の荷室比較のまとめ
・電動パワーゲートの用意がないのは新型セレナだけ
・荷室サイズ&容量は競合車より劣る
・3列目シートの収納のしやすさも競合車より劣る
今回デビューをはたした新型モデルのみ、リヤガラス部分を開閉することができるデュアルバックドアを採用するなど、この新型モデルの荷室は、競合車・ライバル車にはない魅力があります。
その一方、荷室容量や3列目シートの収納のしやすさなど、競合車の荷室・ラゲッジスペースより劣るところも…。
して新発売をした新型セレナ(SERENA)は、手放し運転をすることができるプロパイロット2.0を備えるなど競合車にはない魅力がありますが、荷室の広さや使い勝手を優先するのなら、この新型モデルよりも競合車・ライバル車を選んだ方が良いのかなと思いました。