2022年7月にフルモデルチェンジをして新発売をした新型エクストレイル(X-TRAIL)は、前方の見切りが良いこともあり、ストレスなく快適に運転をすることができます。
ただ、後方の視界＆視認性に関しては、競合車・ライバル車よりも劣る感じが…。
特に中間モデルのXグレードに用意されている3列シートの7人乗り仕様では、注意が必要です。
今回デビューをはたした新型モデルの後方の視界＆視認性は、どのような感じになっているのでしょうか？また、試乗をして気になったことは、何だったのでしょうか？
日産のフラッグシップSUVの新型エクストレイル(X-TRAIL)の後方の視界＆視認性を確認してきたので、紹介したいと思います。
目次
新型エクストレイルのリヤガラスは大きい？【真後ろの視界をチェック】
2022年7月にフルモデルチェンジをして新発売をした新型エクストレイル(X-TRAIL)の真後ろの視界＆視認性は、このようになっています。
■新型エクストレイルの真後ろの視界
リヤガラスは競合車よりも小さい
この新型モデルのリヤガラスの大きさ＆広さは、ミドルクラスSUVとしては、標準的なサイズだと思います。
ただ、競合車・ライバル車の一つでもあるスバルのフォレスター(Forester)と比べると、この新型モデルのリヤガラスは、ひと回り小さくなっているんですよね。
■スバル フォレスターの真後ろの視界
このように新型エクストレイル(X-TRAIL)とフォレスター(Forester)のリヤガラスを見比べると、サイズの大きさは一目瞭然ですよね。
そのため、今回フルモデルチェンジをして新発売をしたこの新型モデルの真後ろの視界は、あまり良いようには感じませんでした。
3列目シート使用時の後方の視界は特に注意が必要
競合車・ライバル車よりもリヤガラスが若干狭く、後方の視界＆視認性で劣る新型エクストレイル(X-TRAIL)ですが、特に注意が必要だと感じたのが、Xグレードに用意されている3列シートの7人乗り仕様です。
この新型モデルの3列目シートを収納している時やヘッドレストを一番下まで下げている時は、3列目シートがリヤガラスを覆い隠すことがないため、5人乗り仕様とまったく同じような後方視界で運転をすることができます。
ただ、この新型モデルの7人乗り仕様ですが、3列目シートを展開しては、ヘッドレストを一番上まで持ち上げると、このようにヘッドレストがリヤガラスの大部分を覆い隠してしまいます。
そのため、3列目シート収納時と比べて、後方の視界＆視認性が一気に悪くなってしまいます。
人数が増えた時の補助シートとして重宝をする新型エクストレイル(X-TRAIL)の3列目シートですが、このような欠点＆デメリットもあるので、ご注意くださいね。
インテリジェントルームミラーをグレード別に用意
このように今回フルモデルチェンジをして新発売をした新型エクストレイル(X-TRAIL)は、競合車・ライバル車と比べて、真後ろの視界＆視認性は、あまり良くありません。
ただ、この新型モデルは、真後ろの視界をサポートするアイテムとして、クルマの後方に取り付けたカメラ映像をルームミラー部分に映し出すインテリジェントルームミラーを用意しています。
■新型エクストレイルのインテリジェントルームミラー
カメラの映像を映し出すカメラモードと一般的な鏡モード(ミラーモード)では、後方の視界＆視認性に雲泥の差があります。
■新型エクストレイルのカメラモード
■新型エクストレイルの鏡モード
この新型モデルのリヤガラスの小ささや後方の視界＆視認性のことを考えると、インテリジェントルームミラーは、装着した方が安心して運転をすることができるのかなと思いました。
ちなみに、スッキリ＆クリアな後方視界をサポートしてくれるインテリジェントルームミラーですが、標準装備されているのは、最上位モデルのGグレードのみです。
中間モデルに位置をするXグレードは、インテリジェントルームミラーは標準装備ではなく、メーカーオプションとして用意してます。また、最廉価モデルのSグレードは、インテリジェントルームミラーを装着することができないので、ご注意を…。
新型エクストレイルの後方の三角窓は大きい？【斜め後方の視界をチェック】
リヤガラスのサイズが小さく、競合車・ライバル車よりも真後ろの視界が劣る新型エクストレイル(X-TRAIL)ですが、斜め後方の視界＆視認性は、どうだったのでしょうか？
こちらが、この新型モデルの運転席から助手席側の斜め後方を確認した時の様子です。
■新型エクストレイルの斜め後方の視界
斜め後方の視界＆視認性も競合車より劣る
真後ろの視界の悪さが少し気になった日産の新型エクストレイル(X-TRAIL)ですが、斜め後方の視界＆視認性も気になるところがありました。
私がこの新型モデルの斜め後方の視界を確認してみて気になったのは、後方の三角窓を取り囲むCピラーとDピラーの太さです。
トヨタのRAV4やスバルのフォレスターなどの競合車・ライバル車は、斜め後方の視界＆視認性を確保するために、クルマの後方に備わっているCピラー＆Dピラーを細くしていました。
■スバル フォレスターの斜め後方の視界
そのおかげもあり、後方の三角窓(リヤクォーターガラス)のサイズが大きく、スッキリとした斜め後方の視界＆視認性を実現していました。
しかし、今回フルモデルチェンジをしてし新発売をした新型エクストレイル(X-TRAIL)は、競合車・ライバル車よりCピラー＆Dピラーがひと回り以上太くなっています。
特にリヤガラスを支えているDピラーの太さに関しては、競合車・ライバル車と雲泥の差です。
■新型エクストレイルのCピラー&Dピラー
そのため、この新型モデルの三角窓(リヤクォーターガラス)のエリアは競合車よりも狭く、斜め後方の死角も多いように感じました。
ヘッドレストの大きさも気になるところの一つ
また、2022年7月にフルモデルチェンジをして新発売をした新型エクストレイル(X-TRAIL)の斜め後方の視界＆視認性を確認していて気になったのが、後部座席のヘッドレストの大きさです。
競合車・ライバル車の一つでもあるトヨタのRAV4やスバルのフォレスターの後部座席は、ヘッドレストのサイズが小さく、収納時には、斜め後方の視界を遮らないようになっていんたんですよね。
■フォレスターの後部座席
一方、新しく生まれ変わった新型エクストレイル(X-TRAIL)の後部座席に用意されているヘッドレストは、競合車・ライバル車よりもサイズは大きめ。
■新型エクストレイルの後部座席
ヘッドレストを収納している時でも、存在感があります。
ディーラーさんの話によると、「この新型モデルのヘッドレストは競合車よりも大きくなっていますが、斜め後方の視界を遮らないようDピラーと重なるような位置に設定しています。」とのこと。
たしかに後部座席のスライド位置によっては、新型エクストレイル(X-TRAIL)の後部座席は、後方の三角窓やサイドウィンドウとあまり重ならないようになっているように感じます。
ただ、今回フルモデルチェンジをして新発売をした新型モデルの後部座席のヘッドレストは、競合車・ライバル車よりも存在感があるため、後方や斜め後方を確認した際、競合車よりも気になってしまいました。
この斜め後方の視界＆視認性の悪さも、今回フルモデルチェンジをして新発売をした新型エクストレイル(X-TRAIL)の気になるところでした。
まとめ：もうひと工夫欲しかった新型エクストレイルの後方の視界
2022年7月にフルモデルチェンジをして新発売をした新型エクストレイル(X-TRAIL)の後方＆斜め後方の視界を確認したところ、このようになっていました。
■新型エクストレイル後方＆斜め後方の視界のまとめ
・3列目シート使用時は、リヤガラスの多くが遮られる
・インテリジェントルームミラーをグレード別に用意
・斜め後方の視界も競合車よりも劣る
今回デビューをはたした新型モデルのリヤガラス＆後方の三角窓は、ミドルクラスSUVとしては、標準的なサイズだと思います。
ただ、後方の視界が良くなるよう工夫をこらしたスバルのフォレスターやトヨタのRAV4と比べると、後方＆斜め後方の視界は、少し劣るような感じが…。
今回フルモデルチェンジをして新発売をした新型エクストレイル(X-TRAIL)は、前方の視界＆視認性が旧型モデルよりも格段に良くなっていただけに、後方の視界＆視認性ももう少し良くなるよう工夫をほどこしても良かったのかなと思ってしまいました。
もしこれからこの新型モデルの試乗に行く方は、後方＆斜め後方の見晴らしや見やすさににも注目をしてみてくださいね。