2017年12月、スズキから新ジャンルとなる小型クロスオーバーワゴン新型クロスビー(XBEE)がデビューをしました。
この新型モデルの競合車・ライバル車の一つが、同じプラットフォームを採用している小型クロスオーバー車のイグニス(IGNIS)です。
車内の広さや荷室・ラゲッジスペースの使い勝手の良さなど、今回新発売された新型クロスビー(XBEE)には、競合車の新型イグニス(IGNIS)には無い様々な魅力があります。
>>> 新型クロスビーを試乗した感想【イグニスよりも良いと思った事とは?】
しかしその一方、実際に乗り比べてみると、今回新発売された新型モデルよりもイグニス(IGNIS)の方が良いと感じた一面も…。
2017年12月にデビューをした新型クロスビー(XBEE)よりも新型イグニス(IGNIS)の方が優れていると感じた事は、何だったのでしょうか?また、この2台のモデルには、どのような違いがあるのでしょうか?
今回新発売されたイグニス(IGNIS)よりも新型クロスビー(XBEE)の方が劣っていると感じた3つの事を包み隠さず紹介したいと思います。
新型クロスビーの欠点1:乗り出し価格
競合車・ライバル車の一つでもあるスズキの新型イグニス(IGNIS)よりも新型クロスビー(XBEE)の方が劣っていると感じた事の一つが車体本体価格の違いです。
今回新発売された新型クロスビー(XBEE)とイグニス(IGNIS)では、搭載しているエンジンやトランスミッションが異なるためか、車体本体価格に予想以上の差がありました。
■新型クロスビーとイグニスの車体本体価格を比較
・スズキ 新型クロスビー(ハイブリッドMZ/FF車)
車体本体価格:2,003,400円
・スズキ 新型イグニス(ハイブリッドMZ/FF車)
車体本体価格:1,738,800円
同じ最上位モデルのハイブリッドMZ同士を比較してみると、今回新発売された新型クロスビー(XBEE)の方が264,600円も高い価格設定に…。
ちょっとこの価格差は、大きいですよね。
乗り出し価格ではさらに差が…
また、今回新発売された新型クロスビー(XBEE)は、エコカー減税対象外のクルマになっているため、車体本体価格にオプション代や諸経費を加えた乗り出し価格で比較すると、この2台のモデルの価格差はさらに広がります。
ちなみに、こちらは、私ができるだけ同じ条件で貰った新型クロスビー(XBEE)とイグニス(IGNIS)の乗り出し価格とその違いです。
■新型クロスビーとイグニスの見積もりの総額比較
クロスビーの乗り出し価格:2,493,388円
イグニスの乗り出し価格 :2,171,086円
2台の乗り出し価格の差 : 322,302円
乗り出し価格で比較すると、この2台のモデルの価格差はさらに広がり、なんと32万円以上に…。
また、これだけ新型クロスビー(XBEE)の乗り出し価格が高いと、予算オーバーで購入を諦めるお客さんもいるかもしれません。
この2台のモデルの見積もりを見比べた時に割高に感じてしまうのは、新型クロスビー(XBEE)の欠点・デメリットの一つなのかなと思いました。
ちなみに、私が貰ったこの2台のモデルの見積もりの詳細は、コチラの記事で詳しくまとめてあります。もし見積もりの詳細などがお知りになりたければ、コチラの記事を確認してみてくださいね。
>>> 【参考】【総額の差は大きい!?】新型クロスビーとイグニスの見積もりを大公開
新型クロスビーの欠点2:燃費
また、燃費性能も、新型クロスビー(XBEE)がイグニス(IGNIS)よりも見劣りをする部分の一つです。
実際にこの2台のモデルの燃費性能(JC08燃費モード)を比較してみると、こんなに差があります。
■新型クロスビーとイグニスの燃費性能比較
・スズキ 新型クロスビー(ハイブリッドMZ/FF車)
JC08モード燃費:22.0km/L
・スズキ 新型イグニス(ハイブリッドMZ/FF車)
JC08モード燃費:28.0km/L
燃費性能で比較すると、この2台のモデルでなんと6.0km/Lもの差が…。
ちなみに、もし一か月に1,000kmを走行する事を想定すると、イグニス(IGNIS)と新型クロスビー(XBEE)のガソリン代は、それぞれ次のようになります。
■新型クロスビーとイグニスのガソリン代計算
・スズキ 新型クロスビー
1か月:約 6,136円
1年 :約73,632円
・スズキ 新型イグニス
1か月:約 4,821円
1年 :約57,852円
※ガソリン代は、135円@1リットルで計算
今回はカタログ値で計算したので、実際の数値とは差が出ると思いますが、この2台のモデルのガソリン代を計算してみたところ、新型クロスビー(XBEE)の方が年間で15,000円以上も出費が多くなる結果に…。
この金額の差は、バカにならないですよね。
このガソリン代の高さ、維持費の高さもイグニス(IGNIS)よりも新型クロスビー(XBEE)の方が、見劣りをする欠点・デメリットの一つなのかなと思いました。
新型クロスビーの欠点3:低速域での乗り心地
また、今回新発売された新型クロスビー(XBEE)とイグニス(IGNIS)の乗り比べをしていて、新型クロスビー(XBEE)の方が劣ると感じたのは、時速10km/h~20km/h前後の低速域での乗り心地です。
今回新発売された新型モデルでは、スズキの人気コンパクトカーのスイフトのRStグレードと同じ1.0リットルの直列3気筒ターボエンジン”ブースタージェットエンジン”を搭載しています。
■新型クロスビーに搭載されているブースタージェットエンジン
このブースタージェットエンジンは、1.5リットルのノンターボに相当すると言われているだけあって、加速力やパワーは申し分ありません。
特にエンジンの回転数が3000回転を超えたあたりからのパワーの盛り上がりは、本当に良く、1.0リットルエンジンと言うのを忘れてしまうくらい気持ちよく加速をしていってくれます。
しかし、街中を時速10km/h~20km/hくらいで運転をしていると、3気筒エンジンのネガティブな部分である振動や揺れがあり、運転をしていて、若干気になります。
一方、”デュアルジェットエンジン”と呼ばれる1.2L直4エンジンを搭載しているイグニス(IGNIS)では、このような振動や揺れは無く、誰が乗っても満足できる快適な乗り心地に…。
■新型イグニスに搭載されているデュアルジェットエンジン
加速力やパワーは、1.2リットルのノーマルエンジンを搭載しているイグニス(IGNIS)よりも、1.0リットルのターボエンジンを搭載している新型クロスビー(XBEE)の方が圧倒的に良いです。
しかし、渋滞中のトロトロ運転など、低速域の乗り心地だけを比較すると、振動や揺れが気になる新型クロスビー(XBEE)よりもイグニス(IGNIS)の方が快適に感じました。
ちなみに、今回新発売された新型クロスビー(XBEE)の加速力については、コチラの記事に詳しくかいてあります。
この新型モデルの加速力のメリット&デメリットをもっと詳しく知りたい方は、コチラの記事を参考にしてみてくださいね。
>>> 新型クロスビーの加速力レビュー【試乗して分かったメリット&デメリット】
2017年12月にデビューをしたスズキの新型クロスビー(XBEE)と同じプラットフォームを採用しているイグニス(IGNIS)を比較してみたところ、このような違いがありました。
乗り心地やパワーなど様々な違いがあったのこの2台のモデルですが、私が色々と比較をしてみて、特に気になったのは、乗り出し価格の差です。
新型クロスビー(XBEE)には、1.0リットル直3ターボエンジン、6速AT、マイルドハイブリッドなど様々な魅力がありますが、イグニス(IGNIS)との価格差は、ちょっと大きすぎるが…。
「燃費の良いクルマを、できるだけ安く購入したい!」と思っている人には、この新型モデルの乗り出し価格は、購入を躊躇する一つの原因になるのかなと思いました。
また、このように新型クロスビー(XBEE)は、コンパクトカーの中でも特に乗り出し価格が高くなっているので、もし購入をするのなら、しっかりと値引き交渉をして、少しでも安く購入できるようにチャレンジした方が良いのかもしれませんね。