2002年5月にデビューをしたスバル初の電気自動車新型ソルテラ(SOLTERRA)の最大のライバルは、日産から発売されたクロスオーバーSUVのアリア(ARIYA)です。
ただ、車体本体価格&乗り出し価格は、日産のアリア(ARIYA)の方が行けたの圧倒的に安いです。
一方、燃費性能に関しては、新型ソルテラ(SOLTERRA)の方が良くなっています。
今回デビューを果たした新型モデルとライバル車のアリア(ARIYA)は、乗り出し価格に大きな差がありますが、燃料代で元を取ることは可能なのでしょうか?また、元を取るには、どれくらいの走行距離が必要なのでしょうか?
スバル初の電気自動車”新型ソルテラ(SOLTERRA)”と日産の”アリア(ARIYA)”は、どちらの方がお得なのか?確認をしてみました。
目次
日産アリアの乗り出し価格&燃費性能をチェック
2020年7月に世界初公開された日産のクロスオーバーEV車のアリア(ARIYA)は、このようなデザインをしています。
■日産のクロスオーバーEV車のアリア
洗練された見た目が特徴のアリア(ARIYA)ですが、ボディサイズは、スバルの新型ソルテラ(SOLTERRA)とほぼ一緒。
そのおかげもあり、車内も十分に広く、使い勝手は非常に良いです。
そんなアリア(ARIYA)の乗り出し価格を確認してみたところ、次のようになっていました。
■新型アリアの乗り出し価格
グレード:B6
日産 アリアの乗り出し価格は約650万円
今回私がもらったアリア(ARIYA)の見積もりは、66kWhのバッテリーを搭載した”B6グレード”の2WD仕様だったのですが、車体本体価格にオプションや税金などを加えた乗り出し価格は、約650万。
このB6の2WD仕様の車体本体価格は539万円となっており、スバルの新型ソルテラ(SOLTERRA)よりは購入しやすい価格設定になっています。
この車体本体価格の安さは、リーフ(LEAF)やサクラ(SAKURA)など日産が電気自動車の開発にチカラを入れてきた一つの成果なのかもしれませんね。
アリアの燃費性能はイマイチ
そんなアリア(ARIYA)で気になったことの一つが、燃費性能(電費性能)です。
私が見積もりをもらったB6グレードは、1kmあたり走行するのに消費をする電気量は166ワット(=166Wh/km)となっており、新型ソルテラ(SOLTERRA)の最上位モデルET-HSグレードよりも電気消費量が多いですよね。
そのため、1㎞あたりの電気代も4.5円と、電気自動車の中では少しお高めに…。
■アリアの電気代
2WD仕様でありながら、4WD仕様の新型ソルテラ(SOLTERRA)のET-HSグレードよりも燃費性能が劣るのは、少し気になるところでした。
スバル 新型ソルテラの乗り出し価格&電気代をチェック
一方、スバル初の電気自動車新型ソルテラ(SOLTERRA)の外装・エクステリアは、このようなデザインをしています。
■スバル初の電気自動車の新型ソルテラ
グレード:ET-HS
この新型モデルは、ブラックのガーニッシュでスバル車の特徴でもあるヘキサゴングリルを表現するなど、次世代のスバル車と呼ぶのに相応しい先進感のある見た目に…。
また、この新型モデルのET-HSグレードは、ブラウンの本革シートを採用するなど、高級感&上質感がただよう車内空間になっているのも好印象でした。
そんな新型モデルのET-HSグレードの乗り出し価格を確認してみたところ、次のようになっていました。
■新型ソルテラの乗り出し価格
グレード:ET-HS
新型ソルテラの乗り出し価格は750万円オーバー
私がもらった新型ソルテラ(SOLTERRA)の最上位モデル”ET-HSグレード”の見積もりの乗り出し価格は、750万円オーバー。
この新型モデルのET-HSグレードは、世界的に有名なオーディオメーカー”ハーマン(HARMAN)”のスピーカーを標準装備するなど、機能や装備は充実しています。
■新型ソルテラのハーマンカードンサウンドシステム
また、メーカーオプションで開放感あふれる車内空間にしてくれるサンルーフなども装着をしています。
■新型ソルテラのサンルーフ
ただ、乗り出し価格で約760万円と言うのは、ちょっと高すぎるような感じが…。
同じ電気自動車のアリア(ARIYA)と比べると、新型ソルテラ(SOLTERRA)の車体本体価格&乗り出し価格の高さが余計に気になりました。
燃費性能に優れる新型ソルテラ
ただただ、新型ソルテラ(SOLTERRA)の最上位モデル”ET-HSグレード”の1km走行するのに消費する電気量は148ワット(=148Wh/km)となっており、アリア(ARIYA)より燃費性能は優れています。
私が見積もりをもらったこの新型モデルのET-HSグレードは4WD車なのに、2WD車のアリア(ARIYA)のB6グレードよりも燃費性能が優れているって、かなり凄いですよね。
そのため、この新型モデルの1kmあたりの電気代も、アリアよりも安い4.0円に…。
■新型ソルテラの電気代
競合車に負けない燃費性能の良さは、新型ソルテラ(SOLTERRA)の魅力の一つなのかなと思いました。
アリアより価格が高い新型ソルテラ【元を取るのに必要な走行距離は?】
競合車・ライバル車の一つでもある日産のアリア(ARIYA)よりも100万円以上乗り出し価格が高くなっているスバルの新型ソルテラ(SOLTERRA)ですが、元を取ることはできるのでしょうか?
また、元を取るには、どれくらいの走行距離が必要なのでしょうか?私がもらった見積もりを使って、シミュレーションしてみましょう。
乗り出し価格の差は100万円以上
元を取ることができるか計算をするために、まずは新型ソルテラ(SOLTERRA)とアリア(ARIYA)の乗り出し価格の差を改めて確認してみましょう。
この2台のモデルの乗り出し価格の差は、次のようになっています。
■新型ソルテラとアリアの乗り出し価格を比較
この2台のモデルの乗り出し価格を比較してみたところ、新型ソルテラ(SOLTERRA)の方が113万円ほど高い結果に…。
若干機能や機能に差があるとはいえ、ほぼ同じバッテリー容量を搭載した電気自動車でこの乗り出し価格の差は、ちょっと大きすぎるような感じが…。
新型ソルテラ(SOLTERRA)は機能や装備も充実していて非常に良いクルマですが、乗り出し価格の高さが理由で、アリア(ARIYA)の方を購入するお客さんも多いのかなと思ってしまいました。
燃費性能の差は18Wh/km
また、今回デビューを果たした新型ソルテラ(SOLTERRA)と競合車の一つでもあるアリア(ARIYA)の燃費性能を比べてみたところ、次のようになっていました。
■新型ソルテラとアリアの燃費性能比較
1㎞あたりの電力消費量を比べてみらところ、新型ソルテラ(SOLTERRA)の方がアリア(ARIYA)よりも18ワットほど少なくなっています。
また、この電力消費量を電気代に換算してみたところ、新型ソルテラ(SOLTERRA)の方がアリア(ARIYA)よりも1kmあたり0.5円ほど節約できる計算に…(※電気代は、全国平均の1KWhあたり27円で計算をしています。)
■新型ソルテラとアリアの電気代比較
この新型モデルとアリア(ARIYA)を1年間で1万キロメートル走行したと想定すると、電気代だけで、約5000円の差が…。
このように考えると、この2台の”18Wh/km”の差と言うのは、意外と大きいなと思ってしまいました。
価格差の元を取るのに必要な走行距離は…
この新型ソルテラ(SOLTERRA)とアリア(ARIYA)の乗り出し価格&燃費代の差を使って、元を取るのに必要な走行距離を計算してみたところ、次のようになっていました。
この2台のモデルの乗り出し価格の差の元を取るのに必要な走行距離を計算してみたところ、結果はなんと、なんと…225万キロメートル。
なので、新型ソルテラ(SOLTERRA)とアリア(ARIYA)の乗り出し価格の差の元を取るのは、現実的にはほぼ不可能と言っても良いかもしれませんね。
まとめ:アリアよりコスパで劣るスバルの新型ソルテラ
2022年5月にデビューをはたした新型ソルテラ(SOLTERRA)と、最大の競合車アリア(ARIYA)は、どちらの方がお得か計算をしてみたところ、次のようになっていました。
■新型ソルテラとアリアのお得計算のまとめ
・新型ソルテラの乗り出し価格は約760万円
・燃料代の差は1kmあたり0.5円
・元を取るのに必要な走行距離は200万kmオーバー
今回デビューを果たした新型モデルとアリア(ARIYA)は、100万円以上の価格差があるため、燃料代で元を取るのはほぼ不可能です。
なので、乗り心地や走りの質よりもコスパや購入のしやすさを優先するのなら、日産から発売されているクロスオーバーEV車のアリア(ARIYA)の方が良いのかなと思いました。