2021年8月にデビューを果たしたトヨタの新型ランクル300(Land Cruiser)は、3.5LV6ツインターボエンジンを搭載したガソリン車と3.3LV6ツインターボエンジンを搭載したディーゼル車の2つのパワートレインを用意しています。
この新型モデルは、ガソリン車/ディーゼル車どちらも人気が高く、売れ行きは半々くらいのようですが、この新型モデルのディーゼル車には、ガソリン車にはない魅力&メリットがあります。
逆にデメリットもありますが…。
ガソリン車にはないディーゼル車ならでの魅力&メリットは、何なのでしょうか?逆にガソリン車よりも劣る欠点&デメリットは、何なのでしょうか?
14年ぶりにフルモデルチェンジをして新発売をした新型ランクル300(Land Cruiser)のディーゼル車ならではの魅力&メリットとデメリットを紹介したいと思います。
目次
新型ランクル300のディーゼル車【ガソリン車になんはない魅力&メリット】
2021年10月にデビューを果たした新型ランクル300(Land Cruiser)のディーゼル車には、次のような魅力&メリットがあります。
重さを感じないトルクフルな走り
2021年8月にデビューを果たした新型ランクル300(Land Cruiser)のディーゼル車の魅力といえば、何といってもトルクフルな走りです。
ガソリン車と比べると、アクセルペダルを深く踏み込んだ時の加速の伸びは若干劣ります。
ただ、信号が青に変わった時の発進加速や急こう配の山道での加速など、車体重量の重さを感じないパワフルな走りは、ガソリン車では味わえません。
ガソリン車の軽快な走りも良いですが、ランクルらしいどっしりとした安定感のある走りを楽しめるのは、ディーゼル車の魅力の一つなのかなと思いました。
毎月の維持費の安さ
また、毎月の維持費が安いのも、ガソリン車にはない新型ランクル300(Land Cruiser)のディーゼル車のメリットの一つです。
今回デビューを果たした新型モデルのガソリン車の使用燃料は、ハイオクガソリンなのに対し、ディーゼル車は、軽油を燃料にしています。
そのため、1リットルあたりのガソリン代は、ガソリン車とディーゼル車で30円以上も違います。
また、新型ランクル300(Land Cruiser)は、燃費性能自体も、ガソリン車よりもディーゼル車の方が圧倒的に優れているんですよね。
■新型ランクル300のガソリン車とディーゼル車の燃費性能比較
そのため、1回の給油で走ることができる”航続可能距離”がガソリン車よりも長いのも、ディーゼル車の魅力の一つなのかなと思いました。
新型ランクル300のディーゼル車【ガソリン車より劣る欠点&デメリット】
走りだけではなく、ガソリン代などの経済面でもメリットのある新型ランクル300(Land Cruiser)のディーゼル車ですが、欠点&デメリットもありました。
今回デビューを果たした新型モデルのディーゼル車の欠点&デメリットは、何だったのか?包み隠さずお話したいと思います。
車体本体価格&税金の高さ
新型ランクル300(Land Cruiser)のディーゼル車の欠点&デメリットの一つは、車体本体価格の高さです。
ディーゼル車とガソリン車の両方のモデルを用意しているZXグレードとGRスポーツの車体本体価格を比較してみると、どちらのモデルもディーゼル車の方が30万円ほど車体本体価格が高くなっています。
■新型ランクルの車体本体価格比較
ガソリン車よりも車体本体価格が高いディーゼル車ですが、今までのモデルなら、税金などでこの30万円の差額を小さくすることができたんですよね。
ただ、2022年5月1日から新型ランクル300(Land Cruiser)のディーゼル車は、エコカー減税対象車から外されてしまいます。また、自動車取得税の代わり始まった環境性能割も、減税されません。
しかも、ディーゼル車の方が車体本体価格が高いため、税金も高いんですよね。
そのため、ガソリン車とディーゼル車の乗り出し価格で比べると、新型ランクル300(Land Cruiser)は、価格差が縮まるどころか、逆に広がってしまっています。
実際にこの新型モデルのGRスポーツのガソリン車とディーゼル車の乗り出し価格を比較してみると、これくらいの価格差が…。
■GRスポーツのガソリン車とディーゼル車の乗り出し価格の差
この車体本体価格&乗り出し価格の差は、ディーゼル車を購入する上でネックになるのかなと思いました。
7人乗り仕様を選ぶことができない
また、2021年8月にデビューを果たした新型ランクル300(Land Cruiser)のディーゼル車で残念だったことの一つが、モデルラインナップです。
この新型モデルのディーゼル車は、2列シートの5人乗り仕様しか用意がなく、3列シートの7人乗り仕様は選ぶことができません。
■新型ランクル300の7人乗り仕様
画像引用:https://toyota.jp/landcruiser/
この新型モデルの3列目シートは着座位置が低く、補助シートとしてしか使うことができませんが、3列シート仕様を選べないのは、少々残念ですよね。
■新型ランクル300の3列目シート
個人的には、ガソリン車/ディーゼル車どちらでも、3列シートの7人乗り仕様を選べるようにしてもらいたかったです。
車内に侵入してくる騒音の大きさ
また、今回フルモデルチェンジをして新発売をした新型ランクル300(Land Cruiser)のディーゼル車を運転して気になったのは、車内に侵入してくる騒音&ノイズです。
この新型モデルのディーゼル車は、エンジン音やロードノイズなどのノイズも車内に侵入してくるのですが、それ以上に気になったのは、ディーゼル車ならではの”カラカラ音”です。
走行中は、エンジン音やロードノイズに紛れているため、それほど気にはならないのですが、信号待ちをしている時などアイドリング中は、耳に入ってくるカラカラ音が気になります。
トルクフルで気持ちが良い走りを楽しむことができる新型ランクル300(Land Cruiser)のディーゼル車ですが、静粛性に関しては、ガソリン車よりも少し劣ります。
なので、ディーゼル車の購入を検討している方は、カラカラ音が気になるかどうか試乗をして確かめてみた方が良いと思いますよ。
リセールバリューの低さ
先ほどもお話した通り、今回デビューを果たした新型ランクル300(Land Cruiser)のディーゼル車は、ガソリン車よりも車体本体価格は高くなっています。
ただ、リセールバリューに関しては、ディーゼル車よりもガソリン車の方が高くなっているそうです。
その理由をディーラーさんに確認してみたところ、中東や欧州などの海外では、ディーゼル車よりも圧倒的にガソリン車の方が人気が高いようです。
その人気の高さは、当然リセールバリューにも反映されるため、ディーゼル車よりもガソリン車の方がより高く買い取ってくれるとのこと。
新型ランクル300(Land Cruiser)は、人気が高いため、ガソリン車/ディーゼル車どちらもリセールバリューは、ほかのクルマよりも高めです。
ただ、下取りに出す際、より高く買い取ってもらいたい方は、ディーゼル車よりもガソリン車の方が良いかもしれませんね。
まとめ:ガソリン車にはない魅力がある新型ランクル300のディーゼル車
2020年8月にフルモデルチェンジをして新発売をした新型ランクル300(Land Cruiser)のディーゼル車は、このようなメリット&デメリットがありました。
■新型ランクル300のディーゼル車のメリット
・ガソリン代の安さ
・ガソリン車よりも長い航続可能距離
■新型ランクル300のディーゼル車のデメリット
・3列目シートが備わっている7人乗りを選べない
・アイドリング時に気になるカラカラ音
・ガソリン車よりも劣るリセールバリュー
ガソリン車よりも高い車体本体価格や7人乗り仕様を選べないグレードラインナップなど、この新型モデルのディーゼル車は、様々な欠点&デメリットもあります。
ただ、ランクルらしいどっしとした安定感のある走りや車体重量が気にならないパワフルさなど、ガソリン車では味わえない魅力&メリットも…。
ランクルらしい走りを楽しみたい方は、3.3LV6ツインターボエンジンを搭載したディーゼル車を購入した方が、きっと満足できると思いますよ。