最近は標準装備している新型車が続々と増えている自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)ですが、メーカーやクルマによって、性能はバラバラです。
ただ、2019年4月にフルモデルチェンジをして新発売された新型RAV4は、トヨタ車の中で最新の自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)を搭載。競合車と比較しても、勝るとも劣らない性能を備えているように感じました。
この新型モデルに備わっている自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)は、どのような性能を備えていたのでしょか?また、このクルマに用意されている自動ブレーキは、競合車よりもどこが優れていたのでしょうか?
フルモデルチェンジをして新発売された新型RAV4に備わっている自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)の性能や信頼性を確認してきたので、紹介したいと思います。
目次
新型RAV4に用意されている自動ブレーキ性能【競合車には無い魅力とは?】
2019年4月にフルモデルチェンジをして新発売された新型RAV4は、ハイブリッド車とガソリン車あわせて6つのグレードをラインナップしていますが、全グレード、自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)は標準装備されています。
上位モデルのGZパッケージだけではなく、廉価モデルのXグレードやハイブリッドXでも、自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)が標準装備されているのは、このクルマの良いところの一つだと思いました。
新型RAV4の自動ブレーキの魅力は検知能力の高さ
そんな新型RAV4の自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)の魅力の一つは、検知能力の高さです。
このクルマは、フロントガラスの上段に設置されている単眼カメラとエンブレム部分に搭載されているミリ波レーダーで前走車や周囲を検知しています。
■フロントガラスに備わっている単眼カメラ
■エンブレム部分に損割るミリ波レーダー
この2つのシステムを採用している事もあり、この新型モデルでは、クルマだけではなく、歩行者や自転車も検知。
歩行者を検知している自動ブレーキは最近増えてきているのですが、自転車まで検知できる自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)は、まだそれほど多くないんですよね。
この検知能力の高さは、今回フルモデルチェンジをして新発売された新型RAV4の自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)の良さの一つなのかなと思いました。
新型RAV4の自動ブレーキは夜間の歩行者も検知
また、今回フルモデルチェンジをして新発売された新型RAV4に搭載されている自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)の魅力の一つは、夜間の検知能力です。
まだ、夜間の歩行者を検知できると謳っているクルマはまだまだ少ないのですが、この新型モデルは、夜間の歩行者に対応している数少ないモデルの一つです。
例えば、日産の人気SUV新型エクストレイル(X-TRAIL)の自動ブレーキは、夜間の歩行者には対応していません。
また、スバルの新型フォレスター(Forester)に搭載している自動ブレーキは、一応夜間の歩行者も検知できるようですが、カタログやホームページには明記されていません。
そんな中、新型RAV4ではホームページやカタログで、夜間の歩行者に対応していると、しっかりと明記してありました。
また、実際にこの新型RAV4と同等の性能の自動ブレーキを備えているトヨタの新型カローラスポーツの衝突実験を確認してみると、夜間の歩行者の飛び出しにもしっかりと対応をしているのが分かると思います。
■新型カローラスポーツの衝突実験
目視では確認するのが難しい夜間の歩行者を検知し、イザという時にしっかりと対応してくれるのは、このクルマの自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)の良いところなのかなと思いました。
ちなみに、このクルマの自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)は、日中の明るい時は自転車を検知する事ができますが、夜間は検知する事ができないので、ご注意を…。
新型RAV4に用意されている自動ブレーキの欠点【競合車よりも劣っているところとは?】
今回フルモデルチェンジをして新発売された新型RAV4は、競合車・ライバル車と比較しても勝るとも劣らない自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)を備えていますが、ちょっと気になった事も…。
私がこのクルマの自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)で気になったところ、欠点・デメリットを包み隠さず紹介したいと思います。
自動ブレーキの対応速度
この新型モデルの自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)で気になったのは、作動条件の一つでもある対応速度です。
このクルマの自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)が対応できる速度域は、約10km/h~80km/hとなっており、競合車・ライバル車と比較すると、対応スピードの範囲が狭め。
なので、このクルマの自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)は、一般道での事故の回避・軽減は可能ですが、時速100km/hで高速道路を走行中の衝突事故の回避や軽減はできないことに…。
ちょっとコレは残念ですよね。
ちなみに、競合車・ライバル車の一つでもあるスバルの新型フォレスター(Forester)の自動ブレーキは、自車の速度が時速160km/hまで対応しています。
また、ホンダの新型CRV/CR-Vの自動ブレーキ(衝突軽減ブレーキ)も、時速100km/hまで対応しています。
高速道路を運転した時の安全性を考えると、今回フルモデルチェンジをして新発売された新型RAV4でも、せめてホンダの新型CRV/CR-Vと同じくらいまで対応できるようにして貰いたかったです。
20019年4月にフルモデルチェンジをして新発売されたトヨタのミドルクラスSUV自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)の性能を確認したところ、このようになっていました。
この新型モデルの自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)の対応速度が時速80km/hまでとなっているのは、少々残念なところです。
ただ、このクルマの自動ブレーキは、自転車や夜間の歩行者まで対応しており、市街地や街中の一般道の安全性や信頼感は、競合車・ライバル車の中でもトップクラスとなっているように感じました。