トヨタからデビューを果たした新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)では、運転席が回転をして乗り降りをサポートする”ターンチルトシート”をメーカーオプションで用意しています。
先日、ターンチルトシートを備えているこの新型モデルを試乗することができたのですが、ちょっと気になるところもありました。
今回デビューを果たしたこの新型モデルに用意されているターンチルトシートは、どのようなデザイン&使い勝手になっていたのでしょうか?また、実際に使用してみて、気になったところは、どこだったのでしょうか?
2020年8月にトヨタからデビューを果たした新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)に用意されているターンチルトシートのデザインや使い勝手、欠点を確認してきたので、紹介したいと思います。
目次
新型ヤリスクロスのターンチルトシートって、どんな機能?【使い勝手をチェック】
トヨタからデビューを果たした新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)に用意されているターンチルトシートとは、フロントシートが外側に回転をして、乗り降りをサポートする機能です。
■新型ヤリスクロスのターンチルトシート
操作方法はとっても簡単
この新型モデルに用意されているターンチルトシートの回転方法は、とっても簡単です。
■ターンチルトシートの回転方法
2.レバーを引いて、シートを前方方向に移動をさせる
この新型モデルのターンチルトシートは、座面の横にある三角形のホワイトのマークをラインにあわせると、レバーのロックが外れて、少し飛び出します。
そして、このレバーを引いてシートを前に押し出すように移動をすると、自然にシートが外側に回転をしてくれます。
実際に動画で確認してみると、このような感じになります。
動画を見ても、操作方法が簡単なのが分かりますよね。
また、このシートのスライドもとても滑らかで、女性のチカラでも簡単に操作&回転することができるようになっていたのは、好印象でした。
ターンチルトシートは、女性の強い味方
このように簡単操作でシートが外側に回転をしてくれる新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)のターンチルトシートですが、普通のシートにはないメリットや魅力がありました。
この新型モデルに用意されてりうターンチルトシートを使ってみてまず良いと思ったのが、普通のシートよりも乗り降りが楽になっていたことです。
この新型モデルのフロントシートはドア開口部が広いため、また、最低地上高が低いため、コンパクトSUVとしては、乗り降りがしやすいクルマになっています。
■新型ヤリスクロスのドア開口部
ただ、それでも乗り降りをする際は、やはり足を少し大きく開かないといけないんですよね。
なので、タイトなスカートや着物など足を開きにくい服装をしている方には、乗り降りがしにくいのが欠点&デメリットの一つでした。
しかし、ターンチルトシートは、シートの座面がドア開口部よりも手前側に来てくれるので、乗り降りをする際、足を高く上げる必要はなし。
そのまま座面に腰を掛けて、シートを後方にスライドするような感覚で移動させると、スルスルっと車内に乗り込むことができちゃいます。
また、雨天時に乗り降りをする際、スカートやコートの裾(すそ)がサイドシルで濡れたり汚れたりしないのも、このターンチルトシートの良いところの一つなのかなと思いました。
新型ヤリスクロスのターンチルトシートの欠点&残念なところとはとは?
このように足を大きく持ち上げることなく乗り降りをすることができる新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)のターンチルトシートですが、実際に使ってみると、最初に描いていたイメージと違っていたこと、気になるところもありました。
私がこの新型モデルのターンチルトシートを使ってみて気になったことは、何だったのでしょうか?
この新型モデルに用意されているターンチルトシートの欠点&デメリットを、包み隠さずお話したいと思います。
足の運びのスムーズさ【ターンチルトシートのデメリット1】
今回デビューを果たした新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)に用意されているターンチルトシートを使ってみて気になったことの一つが、足の運びです。
この新型モデルに用意されているターンチルトシートは、シートが外側に回転するようになっているのですが、シートが外に回転をしている途中、足がサイドシルにひっかかってしまいます。
なので、シートを回転させている最中は、足を少し上げておくか、もしくは、この動画のようにシートを回転している途中に一度止めて、足をサイドシルの外に出す必要があります。
せっかくシートがスムーズに動くのに、この足の運びの悪さは、少し気になるところでした。
男性には少し窮屈【ターンチルトシートのデメリット2】
また、新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)に用意されているターンチルトシートを使ってみて気になったのは、足元の窮屈さです。
私は運転席に座って、この新型モデルのターンシルトシートを使ってみたのですが、シート側に張り出しているハンドルが邪魔をして、足の運びがスムーズにいかないような感じが…。
もう少しシートの位置を後方にすることができたら、ハンドル・ステアリングホイールを気にすることなくスムーズに足を運べるのかなと思ってしまいました。
シートの高さ調節【ターンチルトシートのデメリット3】
また、シートの高さを調節することができなくなってしまうのも、この新型モデルに用意されているターンチルトシートの欠点&デメリットの一つです。
この新型モデルでは、シートの前後位置や背もたれの角度だけではなく、シートの高さも調節することができるようになっています。
しかし、ターンチルトシートを装着すると、運転席の高さが固定されてしまい調節することができません。
ちょっとこれは困りますよね。
私がターンチルトシートの運転席に座った感じでは、私が普段運転している時よりも少し高めの設定になっていたため、少し腰高感が…。
自分好みの着座位置に調節することができないのも、今回デビューを果たした新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)の欠点&デメリットの一つなのかなと思いました。
足腰が弱い人には不向き【ターンチルトシートのデメリット4】
また、今回デビューをした新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)のターンチルトシートで意外だったのは、足腰に不安のある年配の方には意外と不向きだったことです。
この新型モデルに用意されているターンチルトシートは、乗り降りをする際、足を高く上げる必要がないため、足腰に不安のある年配の方にも良いのかなと思っていました。
しかし、実際にこの新型モデルに用意されているターンチルトシートを使ってみると、足腰に不安のある方には、あまりオススメできないような感じが…。
まず私が不安に思ったのは、シートの回転移動です。
この新型モデルでは、シートを外側に回転移動する際、手や足を使ってシートを動かす必要があるのですが、年配の方には、この移動がちょっと大変な感じが…。
また、シートから降りる際も気になるところが…。
この新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)のターンチルトシートはシートが回転するだけで、シートが下がらない設計になっているので、シートから地面まで思ったよりも高さがあります。
なので、シートから降りる際は、ジャンプをして飛び降りるような感じに…。
降りる際に手をかける場所もドアアームレストしかありませんし、年配の方や足腰に不安がある方が、このターンチルトシートから降りるのは、少し危険を感じてしまいました。
まとめ:注文を考えている方はターンチルトシートを実際に使ってみてから購入を!
2020年8月にデビューを果たした新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)に用意されているターンチルトシートは、このようなデザイン&使い勝手になっていました。
■新型ヤリスクロスのターンチルトシート
・ターンチルトシートの回転移動はスムーズ
・男性が使うと窮屈さを感じる可能性も…
・運転席の高さ調整はできない
・年配の方が使用するには意外と不向き
便利そうに感じるこの新型モデルのターンチルトシートですが、回転移動する時の足元空間の窮屈さ足の運びに気になるところが…。また、ターンチルトシートを装着すると、運転席の高さを調節することができなるという欠点&デメリットも…。
新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)に用意されているターンチルトシートは、使い勝手にクセがあるので、装着を検討している方は、ディーラーさんにお願いをして、購入前に一度ご自分で確かめてみた方が良いのかなと思いました。