2022年5月にフルモデルチェンジをして新発売をした新型ステップワゴン(STEP WGN)は、マルチビューカメラシステムをメーカーオプションで用意しています。
先日、この新型モデルを試乗した際にマルチビューカメラシステムも使用してみたのですが、絶対に必要というわけではないような感じが…。
この新型モデルに用意されているマルチビューカメラシステムは、どのようなことができるのでしょうか?また、視認性や使い勝手は、どうだったのでしょうか?
ホンダからデビューを果たした新型ステップワゴン(STEP WGN)に用意されているマルチビューカメラシステムの特徴や魅力、性能を確認してきたので、紹介したいと思います。
目次
新型ステップワゴンのマルチビューカメラ【特徴や性能を徹底解説】
2022年5月にフルモデルチェンジをして新発売をした新型ステップワゴン(STEP WGN)のマルチビューカメラシステムは、目視で確認できにくい場所をナビの画面に映し出してくれる機能です。
■新型ステップワゴンのマルチビューカメラシステム
また、この新型モデルの前後左右に備わったカメラ映像を合成して、真上から見下ろすような視点でクルマの周囲を確認できるのも、この機能の魅力の一つです。
そんな新型モデルのマルチビューカメラシステムは、次のような特徴&魅力を備えていました。
オプションで用意しているのはエアーとスパーダのみ
バックや駐車をする際、非常に重宝をする新型ステップワゴン(STEP WGN)のマルチビューカメラシステムですが、メーカーオプションで用意しているのは、下位モデルに位置をするエアーと中間モデルのスパーダのみです。
最上位モデルに位置をするプレミアムライン(PREMIUM LINE)は、メーカーオプションではなく、標準装備となっていました。
社外ナビではマルチビューカメラは表示されない
今回デビューを果たした新型ステップワゴン(STEP WGN)に用意されているマルチビューカメラシステムを使用する上で、注意をしなければいけないのは、カメラ映像を映し出すナビとの連携です。
この新型モデルでマルチビューカメラシステムを使用するには、この機能に対応をしたディーラーオプションナビを装着する必要があり、社外ナビでは、対応していません。
また、今回デビューを果たした新型モデルは、3つのディーラーオプションナビを用意しているのですが、マルチビューカメラシステムに対応しているのは、9インチ、もしくは、11.4インチのナビのみです。
ディーラーオプションナビの中で一番価格が安い8インチのナビは、マルチビューカメラシステムに対応していないので、ご注意を…。
マルチビューカメラとバックモニターの違いは?
2022年5月にフルモデルチェンジをして新発売をした新型ステップワゴン(STEP WGN)は、バックモニターを標準装備しています。
ただ、標準装備されているバックモニターとマルチビューカメラシステムでは、確認できるエリアに大きな差が…。
標準装備されているバックモニターは、その名の通り、クルマの後方の映像をナビの画面に表示してくれます。
■バックモニターの映像画面
一方、メーカーオプションで用意されているマルチビューカメラシステムは、クルマの後方の映像に加え、左右&前方の映像もナビの画面に表示してくれます。
そのため、マルチビューカメラシステムは、路肩にクルマを停止する際や細い路地で対向車とすれ違う時などでも使用することができます。
運転に自信がある方や細い路地をめったに運転しない方は、前後左右360度クルマの周囲を確認することができるマルチビューカメラシステムは、必要ないかもしれません。
ただ、今回デビューを果たした新型ステップワゴン(STEP WGN)は、ボディサイズが大きくなったこともあり、目視では確認することができない死角も大きくなってしまったんですよね。
運転のしやすさや安全性などを考えると、マルチビューカメラシステムを装着して後悔することはないのかなと思いました。
ちなみに、ディーラーさんの話によると、マルチビューカメラシステムの装着率は、けっこう高いみたいですよ。
マルチビューカメラシステムの価格は約9万円
クルマの周囲を360度確認することができるようになるマルチビューカメラシステムですが、オプション価格を確認してみたところ、次のようになっていました。
この新型モデルに用意されているマルチビューカメラシステムのオプション価格は、約9万円となっていました。
そのため、中間モデルのスパーダにマルチビューカメラシステムを装着すると、プレミアムラインとの乗り出し価格の差は、かなり縮まります。
特にハイブリッド車は…。
もし中間モデルに位置をするスパーダにマルチビューカメラシステムを装着するのなら、マルチビューカメラシステムが標準装備されているプレミアムラインの購入を考えてみても良いかもしれませんね。
新型ステップワゴンのマルチビューカメラ【視認性&使い勝手をチェック】
目視では確認することができない死角をカバーしてくれる新型ステップワゴン(STEP WGN)のマルチビューカメラシステムですが、視認性&使い勝手は、どうだったのでしょうか?
この新型モデルのマルチビューカメラシステムは、大きく分けて次の3つのアングル(視点)を用意しています。
・サイドビュー
・リヤビュー
そして、それぞれのアングル(視点)の視認性や見やすさは、このようになっていました。
見晴らしの悪い交差点で重宝をするフロントビュー
今回デビューを果たした新型ステップワゴン(STEP WGN)のマルチビューカメラシステムに用意されているアングルの一つは、クルマの前方部分をカメラ映像を映し出してくれるフロントビューです。
■新型ステップワゴンのフロントビュー
この新型モデルのフロントビューは、車両前方を約180度見渡せる広角映像で表示してくれます。
見通しの悪い交差点に進入する際、クルマが来ているのかを確認するのに重宝しそうですよね。
また、下記のように真上から見下ろすような視点で確認することができる”グラウンドビュー”と一緒に表示することができるのも、魅力の一つですよ。
■新型ステップワゴンのフロントビュー&グラウンドビュー
細い路地でのすれ違いをサポートするサイドビュー
また、今回デビューを果たした新型ステップワゴン(STEP WGN)のマルチビューカメラシステムは、クルマの左右の死角を映し出すサイドビューも用意しています。
■新型ステップワゴンのサイドビュー
また、フロントビューと同様、真上から見下ろすような視点でクルマの周囲を確認することができるグラウンドビューと一緒に表示することもできます。
■新型ステップワゴンのサイドビュー&グラウンドビュー
細い路地で対向車とすれ違う時や路肩にクルマを停める時に重宝しそうですよね。
また、この新型モデルのサイドビューは、イエローのガイドラインが表示されており、運転をサポートしてくれるのも好印象でした。
バックや駐車をサポートするリアビュー
また、今回デビューを果たした新型ステップワゴン(STEP WGN)では、シフトレバーをR(リバース)に入れると、ナビの画面にクルマの後方の映像”リヤビュー”が映しだされます。
■新型ステップワゴンのリアビュー
■新型ステップワゴンのリアビュー&グラインドビュー
この新型モデルのマルチビューカメラシステムでは、ハンドル操作に連動して、バック時の予想進路を示すガイド線を表示してくれるので、安心感があります。
また、リヤビューに関しては、車両後方が約180度見渡せる広角映像を表示してくれるリアワイドビューも用意。
■新型ステップワゴンのリアワイドビュー
■新型ステップワゴンのリアワイドビュー&グラインドビュー
リヤビューよりも確認できる範囲が広いので、バックで出庫する際は、リヤワイドビューの方が良いのかなと思いました。
新型ステップワゴンのマルチビューカメラシステム【実際に使用した感想】
クルマの周囲360度確認することができる新型ステップワゴン(STEP WGN)のマルチビューカメラシステムですが、実際に使用してみて、驚いたことが多々ありました。
この新型モデルに用意されているマルチビューカメラシステムを実際に使用してみて、良いと思ったことは、何だったのでしょうか?逆に、残念に感じたところは、どこだったのでしょうか?
この新型モデルに用意されているマルチビューカメラシステムを使用した感想を紹介したいと思います。
マルチビューカメラシステムの画面の綺麗さにビックリ
今回デビューを果たした新型ステップワゴン(STEP WGN)のマルチビューカメラシステムを使用して、まず初めに驚いたことは、真上から見下ろすような視点でクルマの周囲を確認することができるグラウンドビューの画面の綺麗さです。
真上から見下ろすような視点でクルマの周囲を確認できる映像と言えば、日産のアラウンドビューモニターが有名です。
ただ、日産のアラウンドビューモニターは、前後左右の間に分割線があり、合成感が強いんですよね。また、画面のゆがみも大きいです。
■セレナのアラウンドビューモニター
しかし、今回デビューを果たした新型モデルに用意されているマルチビューカメラシステムは、アラウンドビューモニターのような分割線がなく、スッキリとした見た目に…。
また、画面の歪みもセレナのアラウンドビューモニターよりも少ないため、画面を確認してても違和感がありません。
この違和感なく確認をすることができるマルチビューカメラシステムの見やすさは、アラウンドビューモニターよりも勝っているところだなと感じました。
操作性の良さも好印象
また、操作性の良さも、新型ステップワゴン(STEP WGN)のマルチビューカメラシステムの魅力の一つです。
この新型モデルでは、ハンドルの左側の付け根に備わっているワイパーレバーの先端にマルチビューカメラシステムの表示スイッチを搭載。
■マルチビューカメラシステムの切り替えスイッチ
そのため、この新型モデルは、マルチビューカメラシステムを使いたいと思ったらスグに立ち上げることができます。
このタイムラグなく立ち上げることとできる操作性も、新型ステップワゴン(STEP WGN)のマルチビューカメラシステムの良いところの一つなのかなと思いました。
競合車よりも割高
画面もキレイで使い勝手も非常に良い新型ステップワゴン(STEP WGN)のマルチビューカメラシステムですが、競合車・ライバル車よりもお値段が高い感じが…。
例えば、トヨタのヴォクシー/ノア。
競合車の一つでもあるトヨタのヴォクシー/ノアのパノラミックビューモニターをオプションで用意しているのですが、オプション価格は、ほぼ全自動で駐車をしてくれるアドバンスドパークなどとセットで、126,500円になっていたんですよね。
■ヴォクシーのパノラミックモニター
画像引用:https://toyota.jp/
今回デビューを果たした新型モデルのマルチビューカメラシステムのオプション価格は、マルチビューカメラシステム単体で約9万円なので、ヴォクシーと比べると、少し割高感がある感じが…。
この新型モデルのマルチビューカメラシステムは、使い勝手の良いアイテムだけに、もう少し価格を下げて、多くの人に使ってもらえるようにしても良かったのかなと思いました。
視認性&使い勝手に優れた新型ステップワゴンのマルチビューカメラ
2022年5月にフルモデルチェンジをして新発売をした新型ステップワゴン(STEP WGN)に用意されているマルチビューカメラシステムの視認性&使い勝手は、このようになっていました。
■新型ステップワゴンのマルチビューカメラシステムのまとめ
・オプション価格は約9万円
・プレミアムラインは標準装備
・合成感のない綺麗な画面
・ガイド線も備わっており、使い勝手は良好
・社外ナビには対応していない
今回デビューを果たした新型モデルに用意されているマルチビューカメラシステムは、社外のナビには対応していないなどの欠点&デメリットもあります。
ただ、この新型モデルは、競合車・ライバル車よりもボディサイズが大きいこともあり、目視では確認することができない死角も多いんですよね。
このようなことを考えると、細い路地でもすれ違いやバックでの駐車をサポートしてくれるマルチビューカメラシステムは、装着しておいて損はないのかなと思いまいました。
ちなみに、ディーラーさんの話によると、マルチビューカメラシステムが装着されていると、プラス査定になる可能性が高いみたいですよ。