日産の人気コンパクトカーノートe-POWER(NOTE e-POWER)の特徴&魅力の一つと言えば、アクセルペダルのみで加減速をすることができるワンペダル走行です。
今回デビューを果たした新型モデルでもワンペダル走行の用意はありましたが、先代モデルと仕様&操作感に違いが…。
正直に言って、私は先代モデルのワンペダル走行の方が好みでした。
今回デビューを果たした新型モデルに用意されているワンペダル走行は、どのような特徴を備えていたのでしょうか?また、先代モデルとどこが変わったのでしょうか?
新しく生まれ変わった新型ノートe-POWERのワンペダル走行の特徴や変更点、乗り心地などを徹底解説します。
目次
新型ノートe-POWERのワンペダル走行ってナニ?【特徴&変更点をチェック】
アクセルペダル一つでクルマを運転することができるワンペダル走行ですが、今回デビューを果たした新型ノートe-POWER(NOTE e-POWER)に搭載されているワンペダル走行は、次のような特徴を備えていました。
ワンペダル走行を行えるのはエコモードとスポーツモードのみ
今回デビューを果たした新型ノートe-POWER(NOTE e-POWER)では、ノーマル/エコ/スポーツという3つのドライブモードを用意していますが、次の2つのドライブモードでワンペダル走行ができるようになっています。
■ワンペダル走行を行えるドライブモード
・スポーツモード(SPORT MODE)
この新型モデルでは、エコモード(ECO MODE)とスポーツモード(SPORT MODE)の2つのドライブモードで、アクセルペダルの操作だけでスピードの加減を行えるワンペダル走行が行えるようになっていました。
そのため、この2つのドライブモードは、普通のクルマとは異なるドライビング感覚に…。
逆にノーマルモード(NORMAL MODE)に関しては、3つのドライブモードの中で唯一、普通のドライビング感覚で運転ができるモードになっていました。
新型ノートe-POWERのワンペダル走行は完全停車しない
今回デビューを果たした新型ノートe-POWER(NOTE e-POWER)と先代モデルのワンペダル走行の大きな変更点の一つが、ワンペダル走行を行える対応範囲です。
先代モデルのワンペダル走行は、クルマの発進から停止までクルマの走行に関するすべての範囲をアクセル操作だけで済ませられるようにしていました。
しかし、今回デビューを果たした新型モデルのワンペダル走行は、アクセルペダルから足を離すと、減速し、時速5km/hくらいのトロトロとしたスピードにはなるものの完全停車はしません。
なので、停車をするためには、自分の足で必ずブレーキペダルを踏まなければならないことに…。
ワンペダル走行での停車後は、オートブレーキホールドで停止保持をしてくれることを期待していただけに、少々ガッカリとしました。
ワンペダル走行の仕様の変更の理由は疑似クリープ?
ワンペダル走行の仕様の変更の理由で、私が一つ思い当たるのは、突発的に発生をする疑似クリープ現象です。
私も先代モデルを試乗している時に発生をしたのですが、先代モデルはワンペダル走行中、時速10km/hくらいの時にブレーキを軽く踏むと、減速するのではなく、逆に加速をするような感じになる時(=疑似クリープ現象)があったんですよね。
私もこの時は本当にヒヤっとしました。
また、先代モデルのワンペダル走行は、急こう配の坂道で停車をすると、クルマがズレ落ちると言う報告もあったようです。(一応、日産は、路面状況に関わらず、停車後はブレーキペダルを踏んでくださいと、アナウンスしてましたが…。)
先代モデルのワンペダル走行は、このような欠点&デメリットがあったから、今回デビューを果たした新型ノートe-POWER(NOTE e-POWER)は、完全停車はしないワンペダル走行を採用したのかなと思いまいた。
ワンペダル走行時にB(ブレーキポジション)が使用可能に…
また、ワンペダル走行時に”B(ブレーキポジション)”に入れることができるようになったのも、今回デビューを果たした新型ノートe-POWER(NOTE e-POWER)と先代モデルの大きな違いの一つです。
先代モデルでは、ノーマルモードで走行していた時のみ”B(ブレーキポジション)”に入れることができるようになっていました。
■新型ノートe-POWERのシフトレバー
しかし、フルモデルチェンジをして新発売をした新型モデルでは、ワンペダル走行時にも、強い回生力を発生する”B(ブレーキポジション)”に入れることができるように変更。
私も実際にこの新型モデルのワンペダル走行を試している時に”B(ブレーキポジション)”に入れてみたのですが、アクセルペダルから足を離した時の減速力がワンランク高まった感じが…。
“B(ブレーキポジション)”に入れると、アクセルペダルから足を離した時の減速力が強くなるため、よりアクセル操作に気を使うようになりますが、燃費を意識した運転をしたい人には、嬉しい変更なのかもしれませんね。
新型ノートe-POWERのワンペダル走行の乗り心地&操作性はどうだった?
このように様々な変更があった新型ノートe-POWER(NOTE e-POWER)のワンペダル走行ですが、乗り心地&操作性は、どうだったのでしょうか?
この新型モデルのワンペダル走行を実際に試して良いと思ったところ、残念に感じたところを包み隠さずお話したいと思います。
先代モデルよりも操作性が良くなった
今回デビューを果たした新型ノートe-POWER(NOTE e-POWER)のワンペダル走行を試して、まず初めに思ったことは、先代モデルよりも操作性が格段に良くなったと言うことです。
ワンペダル走行にすると、ノーマルモードで走行している時よりもアクセルの踏み込み方や離し方に気を使わないといけないのですが、先代モデルは、アクセル操作に対するレスポンスが敏感過ぎて操作がしにくい部分もあったんですよね。
しかし、今回デビューを果たした新型モデルのワンペダル走行は、良い意味でアクセル操作に対する反応がラフになったような感じが…。
また、アクセルペダルから足を離した時、踏み込みを緩めた時の減速感が自然になっていました。そのため、先代モデルのワンペダル走行よりも運転が格段にしやすくなっていました。
また、ワンペダル走行に慣れると、カーブ手前で減速をして、カーブを曲がった直後にスピードを加速するキビキビとした運転がアクセルペダルのみで簡単に行うことができるようになるなど、ノーマルモードにはない運転の楽しさがありました。
色々な変更があった新型ノートe-POWER(NOTE e-POWER)のワンペダル走行ですが、先代モデルよりもスムーズになった減速感は、良いところの一つなのかなと思いました。
ブレーキペダルを踏む手間がやっぱり気になる
その一方、新型ノートe-POWER(NOTE e-POWER)のワンペダル走行をしていて気になったのが、ブレーキペダルを踏む手間です。
今回デビューを果たしたこの新型モデルは、ブレーキペダルから足を離しても停車状態を保持してくれるオートブレーキホールドが全グレードに標準装備されているので、余計にブレーキペダルを踏む手間が煩わしく感じてしまいます。
例えば、シフトレバーを”B(ブレーキ)”に入れた時のみ、先代モデルのように完全停車まで対応するワンペダルにするなど、完全なワンペダル走行をできるようなドライブモードを用意しておいても良かったのかなと思いました。
ただ、今回デビューを果たした新型ノートe-POWER(NOTE e-POWER)のワンペダル走行は、クリープ(時速5km/hくらい)までの減速になったおかげで、先代モデルよりもクルマの停車位置を調整しやすくなったのは、良かったです。
まとめ:先代よりも操作性が悪くなったワンペダル走行
2020年12月にデビューを果たした新型ノートe-POWER(NOTE e-POWER)のワンペダル走行は、このようになっていました。
新型ノートe-POWERのワンペダル走行のまとめ
・完全停車はできずにクリープまでの対応
・強い回生力が発生すB(ブレーキ)が使用可能
・先代モデルよりも減速感がスムーズになった
今回デビューを果たした新型モデルのワンペダル走行は、完全停車することができずに時速5㎞/hくらいまで減速するのみ。
ワンペダル走行時でも、自分の足でブレーキペダルを踏んで停車しないといけなくなったのは残念でした。
ただ、今強い回生力が発生すB(ブレーキポジション)を使用できるようにするなど、ワンペダル走行時の回生力や減速感を調整できるようになっていたのは、とても良いアイデアだと思いました。