2018年8月、ホンダの人気SUVヴェゼル/ベゼル(VEZEL)を一回り大きくしたミドルクラスSUV新型CRV/CR-Vが、2年半ぶりに復活と果たしました。
先日、この新型モデルのハイブリッド車とガソリン車の試乗をさせて貰ったのですが、印象的だったのは、運転席からの視界と見切りの良さです。
この新型モデルのボディサイズは大きいものの、前方の視界・見切りが予想以上に良く、運転がしやすいように感じました。ただ、その一方、この新型モデルを試乗していて、前方の視界性で気になった部分もありましたが…。
今回新発売された新型モデルの前方の視界性や見切り、取り回しの良さは、どのような感じだったのでしょうか?また、試乗をしていて、前方の視界で気になった部分は、何だったのでしょうか?
2年半ぶりに日本再デビューを果たした新型CRV/CR-Vの前方の視界性や見切りを確認してきたので、徹底的にレビューをしたいと思います。
目次
新型CRV/CR-Vの正面の視界性をチェック!運転席からの見晴らしは良い?
2018年8月にフルモデルチェンジをして新発売された新型CRV/CR-Vの運転席から見た正面の視界は、このようになっています。
■新型CRV/CR-Vの運転席からの視界
この新型モデルの運転席からの見晴らしは、良いと思いませんが?
この新型モデルはミドルクラスSUVという事で、運転席の着座位置が高く、遠くまで容易に見渡せる視界性の良さを備えているのは想像していました。ただ、実際に運転席に座ってみると、予想以上の見晴らしの良さが…。
そんな新型CRV/CR-Vで特に良いと思ったのが、水平方向の視界性の良さです。
試乗をした際にディーラーさんに教えて貰ったのですが、今回新発売された新型モデルは、フロントガラス支えるAピーラーを先代モデルよりも後方に配置しているようです。そのおかげもあり、運転中、Aピーラーが全く気になりません。
■新型CRV/CR-VのAピラー
また、最近のクルマは運転のしやすさよりもクルマのデザイン性・スタイリッシュさに重きを置いており、フロントガラスが寝ている(=傾斜が強い)クルマが多くなってきましたが、この新型モデルは思ったよりもフロントガラスが起きています。
このフロントガラスやAピラーのデザインも、新型CRV/CR-Vの視界性の良さ、運転のしやすいさに繋がっているのかなと思いました。
前方の見切りの良さも想像以上
また、今回新発売された新型CRV/CR-Vを試乗してみて驚いた事の一つが、見切りの良さです。
今回新発売された新型モデルは、ミドルクラスSUVの中でも特にボディサイズが大きく、また、ボンネット(フロントオーバーハング)が長いため、車体感覚が掴みにくいと思っていました。
しかし、この新型モデルのボンネットの左右の端はボコっと盛り上がっており、車体感覚が掴みやすい設計に…。
運転席からボンネットの最先端までは確認する事ができませんが、自然な運転姿勢のままでもボンネットの3分の2くらいまでは確認できるので、運転のしにくいとは、一切感じませんでした。
この新型CRV/CR-VはミドルクラスSUVの中でも特に大きなボディサイズとなっており、初めて運転をする人は、不安に思うかもしれません。
ただ、この新型モデルは、ボディサイズの大きさが気にならない運転のしやすさや視界性の良さをを備えています。なので、初めてこの新型モデルを運転する人でも、安心して運転できるのかなと思いました。
新型CRV/CR-Vの斜め視界性:死角は少ないか徹底チェック
このように正面の視界性は良かった新型CRV/CR-Vですが、右左折をする時に気になる斜め前方の視界性は、どうだったのでしょうか?
正直に言って、今回新発売された新型モデルの斜め前方の視界性は、良いとは思いませんでした。
まず私が気になったのは、サイドミラーが生えている位置。
競合車・ライバル車の一つでもあるスバルのミドルクラスSUVの新型フォレスター(Forester)のサイドミラーは、ドアパネルから生えており、斜め前方の死角が少なるように工夫が施されていました。
■新型フォレスターの斜め前方の視界
しかし、今回ホンダから新発売された新型モデルのサイドミラーは、Aピラーの付け根から生えております。また、Aピラーの付け根の部分にスピーカーが設置されている事もあり、Aピラーの根元の部分が黒いパネルで覆われてしまっています。
■新型CRV/CR-Vの斜め前方の視界
このように見比べてると、今回フルモデルチェンジをして新発売された新型CRV/CR-Vの斜め前方の視界は、新型フォレスターよりも悪いのが一目瞭然ですよね。
ディーラーさんは、
「今回新発売された新型モデルは、先代モデルよりもAピラーが細くなっているので、斜め前方の視界も良くなっています。」
と、試乗をした際、言っていました。
しかし、個人的には、この新型モデルの斜め前方の視界に関しては、それ程良いとは運転をしていて感じませんでした。
助手席側の死角を解消するための工夫もイマイチ!?
また、今回フルモデルチェンジをして新発売された新型CRV/CR-Vの視界性で残念に感じたのは、助手席側の死角を解消するための装備&機能です。
この新型モデルでは、助手席側の死角を減らすため、サイドミラーの下に”プリズムアンダーミラー”を用意しています。
■新型CRV/CR-Vのプリズムアンダーミラー
確かにこのプリズムアンダーミラーを使えば、目視では確認できない助手席側のタイヤ付近をしっかりと確認する事できます。なので、幅寄せや駐車をする時には、便利です。
しかし、競合車・ライバル車の一つでもあるスバルの新型フォレスターや日産の新型エクストレイルは、助手席側のサイドミラーに備えたカメラの映像をつかって、助手席側の死角を確認できるようになっているんですよね。
■新型フォレスターのサイドビューカメラの映像
なので、プリズムアンダーミラーを採用している新型CRV/CR-Vよりも競合車・ライバル車の方が、助手席側の死角が確認がしやすい感じが…。
このように助手席側のサイドミラーに設置したカメラ映像をナビやマルチインフォメーションディスプレイで確認できる”サイドビューカメラ機能”は、結構当たり前になってきているんですよね。軽自動車でも、サイドビューカメラ機能が付いているクルマはありますし…。
新型CRV/CR-Vの車格や乗り出し価格を考えると、助手席側のカメラ映像をナビに表示するサイドビューカメラ機能は、用意をして貰いたいところでした。
2018年8月にフルモデルチェンジをして新発売された新型CRV/CR-Vの前方の視界は、このようになっていました。
死角の多さなど、斜め前方の視界に関しては少し気になるところがありましたが、前方の視界は、予想以上に良かったです。また、車体感覚も掴みやすく、運転がしやすかったです。
運転が苦手な私の妻でさえ、思っていた以上に運転がしやすいと言っていましたし、初めてボディサイズが大きいミドルクラスSUVを購入する方でも、安心して運転をする事が可能だと思いました。
もし、新型CRV/CR-Vの事が少しでも気になっているのなら、お近くのディーラーに行って、試乗をしてみてください。このクルマの運転席からの見晴らしの良さ、運転のしやすさににきっとビックリすると思いますよ。
ちなみに、この新型モデルは前方だけではなく、後方の視界性もかなり良くなってました。この後方の視界の良さも、この新型モデルの見逃せないポイントの一つですよ。