2020年8月にデビューをしたトヨタの新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)は、運転がしやすいコンパクトなボディが魅力の一台です。
ただ、前方の視界&見切りに関しては、気になったところも…。
今回デビューを果たしたこの新型モデルの前方の視界は、どのような感じだったのでしょうか?また、この新型モデルを試乗して、気になったところは何だったのでしょうか?
トヨタのコンパクトSUV新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)の前方の視界&見切りの良かったところ、欠点を包み隠さず紹介したいと思います。
目次
正面の視界はどうだった?【新型ヤリスクロスの前方視界をチェック】
2020年8月にデビューを果たした新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)の運転席からの正面の視界は、このような感じになっています。
■新型ヤリスクロスの正面からの視界
SUVらしい見晴らしの良さ&視界の高さは味わえない
SUVの魅力の一つと言えば、高い位置から見下ろすような見晴らしの良さと視界の高さです。
しかし、今回デビューを果たした新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)の運転席の着座位置は640mmとなっており、ベースとなっている人気コンパクトカー”ヤリス(YARIS)”とまったく同じ高さになっています。
なので、この新型モデルでは、SUVらしい見晴らしの良さや視線の高さを味わうことができません。それよりも、この新型モデルの運転席からの視線の高さや周囲の見え方は、コンパクトカーに近い感じになっています。
逆にSUVらしい見晴らしの良い視線を楽しみにしていた方にとっては、少し物足りなし見晴らしになっているかもしれません。
もしSUVらしい高い位置から見下ろすような感じで運転したい方やSUVらしい見晴らしの良さを味わいたい方は、このクルマよりもホンダのヴェゼル/ベゼル(VEZEL)などの競合車・ライバル車の方が良いのかなと思いました。
前方の見切りは抜群い良い
視線の高さに関してはちょっと物足りなさを感じたトヨタの新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)ですが、前方の見切りに関しては、期待していた以上に良かったです。
コンパクトSUVの中には運転席からボンネットをほとんど確認することができないクルマもありますが、今回デビューを果たしたこの新型モデルでは、背伸びをしないでもボンネットの4分の3くらいまで確認をすることができます。
また、ボンネットに施されている凹凸が良いガイドになっています。
そのため、この新型モデルは車体感覚が掴みやすく、細い路地も安心して運転をすることができます。
この安心感のある乗り心地や運転のしやすさやは、競合車・ライバル車にはないこの新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)の魅力&メリットの一つなのかなと思いました。
斜め前方の視界はどうだった?【新型ヤリスクロスの前方視界をチェック】
一方、2020年8月にデビューを果たした新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)の斜め前方の視界は、どのようになっていたのでしょうか?
こちらが、この新型モデルの運転席から斜め前方の視界を確認した時の様子です。
■新型ヤリスクロスの斜め前方の視界
Aピラーはちょっと太め
前方の見切りはとても良かった新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)ですが、斜め前方の視界は、期待していたほどではありませんでした。
この新型モデルの斜め前方の視界を確認してまず始めに気になったのは、フロントガラスの横にあるAピラーです。
最近は、斜め前方の死角を小さくするためにAピラーを細くするのがトレンドになっていますが、今回デビューを果たしたこの新型モデルのAピラーは、平均的なサイズとなっており特に細いわけではありません。
■新型ヤリスクロスのAピラー
個人的には、もう少しAピラーを細くして、斜め前方を確認しやすくしても良かったのかなと思いました。
斜め全高の視界をサポートする三角窓の用意もなし
また、Aピラーの太さ以上に気になったのは、付け根の部分のデザインです。
Aピラーの付け根部分に三角窓を備えて、斜め前方の視界を確保しているクルマもありますが、今回デビューを果たしたこの新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)では、Aピラーの付け根に三角窓の用意はなく、黒いパネルで覆われたデザインに…。
■新型ヤリスクロスのAぴらーの付け根
そのため、この新型モデルは、斜め前方の死角が多く、歩行者や自転車が完全に完全に隠れてしまう恐れが…。
運転のしやすさや安全性を考えると、Aピラーのつけ根に三角窓を備えるなどもう少し斜め前方の視界性を高めるような工夫を施してもらいたかったなと、この新型モデルを試乗して思いました。
新型ヤリスクロスは補助ミラーを標準装備
このように斜め前方の視界に課題のあるトヨタの新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)ですが、良かった部分もありました。
それは、助手席側のサイドミラーに下に助手席側の前輪付近を映しだす補助ミラーが用意されていたことです。
■新型ヤリスクロスの補助ミラー
コンパクトSUVで補助ミラーを備えているのは、ちょっと珍しい感じが…。
ただ、クルマを運転をする時の安全性&安心感を考えると、斜め前方の死角を減らしてくれる補助ミラーを用意しているのは、とても良いアイディアだと思いました。
ちなみに、メーカーオプションとして用意されている”トヨタチームメイト”やパノラミックビューモニターを装着すると、補助ミラーは非装着となるので、ご注意くださいね。
まとめ:斜め前方の視界に難がある新型ヤリスクロスの前方視界
2020年8月にデビューを果たしたトヨタのコンパクトSUV”新型ヤリスクロス(YARIS CROSS)”の前方の視界を確認したところ、このようになっていました。
■新型ヤリスクロスの前方の視界まとめ
・斜め前方は死角が多い
・助手席側の死角を減らす補助ミラーを標準装備
今回新発売をした新型モデルは、Aピラーが太いこともあり、また、三角窓を用意していないこともあり、斜め前方の視界性&視認性はあまり良くありません。
ただ、この新型モデルは、前方の見切りが良く、普通のドライビングポジションでもでもダッシュボードの大部分を確認することができるようになっていたの、競合車にはないこのクルマの大きなアドバンテージだと思いました。