2019年9月にフルモデルチェンジをして新発売をしたトヨタの新型カローラ ツーリング/セダンは、電動パーキングブレーキやオートブレーキホールドが標準装備されるなど、機能や装備は充実しています。
ただ、エアコン/ヒーターの使い勝手に関しては、ちょっと物足りなさが…。
特に兄弟車種にあたるハッチバック仕様の”新型カローラスポーツ(Corolla Sport)よりもエアコン/ヒーターの機能性が劣るのが少々気になるところでした。
そんな新型ツーリング(Touring)とセダン(Sedan)のエアコン/ヒーターは、どのようなデザインになっていたのでしょうか?また、実際にこのクルマのエアコン/ヒーターを使用してみて、どこに物足りなさを感じたのでしょうか?
2019年9月にデビューを果たした新型カローラ ツーリング/セダンのエアコン/ヒーターの魅力や欠点を、包み隠さず紹介したいと思います。
目次
新型カローラツーリング/セダンのエアコンをチェック
2019年9月にフルモデルチェンジをして新発売されたトヨタの新型カローラ ツーリング/セダンでは、このよなデザインのエアコンのコントローラー(空調パネル)を用意しています。
■新型カローラセダンのエアコン/ヒーターのコントロールパネル
この新型モデルはダッシュボードが薄型という事もあり、エアコン/ヒーターの空調パネルのコンパクトなデザインに…。
そのためスイッチやダイヤルの小ささは気になるものの、直感的に使える使い勝手の良い空調コントロールパネルになっていました。
また、今回フルモデルチェンジをして新発売をした新型カローラ ツーリング/セダンでは、最廉価モデルの”GXグレード”でも上位モデルと全く同じ機能を備えたフルオートエアコンを標準装備しているのも好印象でした。
ハイブリッド車には燃費効率を高める”S-FLOW機能”を搭載
フルモデルチェンジをしてデビューを果たした新型カローラ ツーリング/セダンのハイブリッド車には、センサーが乗車している場所・席を検知し、乗っている席を優先してエアコン/ヒーターの空気を送り込む【S-FLOW機能】を搭載さいています。
この【S-FLOW機能】は、とても秀逸です。
後部座席にも乗車している人がいる場合、車内全体にエアコンやヒーターの空気が行き渡るように空調を調整してくれて、ドライバーが一人で運転している場合は、車内全体にではなく、運転席に優先して送風をしてくれるようにしてくれます。
これにより、余計なエアコン/ヒーターを使う必要がなくなるため、燃費効率の上昇につながります。
また、乗車人数や場所によって空調がコントロールされるため、使い方によっては、S-FLOW機能を搭載していないガソリン車よりもエアコンの騒音/駆動音を抑えられるというメリットも…。
このように燃費効率だけではなく、快適性も高めてくれる便利な機能が搭載されているのは、ハイブリッド車のメリットの一つなのかなと思いました。
新型カローラツーリング/セダンのエアコンの欠点・デメリットは?
ハイブリッド車には快適性を高めるS-FLOW機能を搭載するなど使い勝手が良さそうに感じる新型カローラ ツーリング/セダンのエアコン/ヒーターですが、実際に使ってみたところ、次のような欠点・デメリットが気になりました。
欠点1:ナノイー機能の搭載はなし
今回フルモデルチェンジをして新発売をした新型カローラ ツーリング/セダンのエアコン/ヒーターの残念だったことの一つが、ナノイー機能が標準装備されていなかったことです。
最近は美肌や美髪、花粉をはじめとするアレル物質の抑制に効果があると言われているパナソニックの”ナノイー(nanoe)”やシャープの”プラズマクラスター”を搭載しているクルマが増えてきましたが、この新型モデルには用意なし…。
ちょっとこれは残念ですよね。
最近は軽自動車でも”ナノイー(nanoe)”や”プラズマクラスター”を搭載していることを考えると、新型カローラ ツーリング/セダンでもこれらの機能を全グレード標準装備しても良かったのかなと思いました。
ちなみに、このクルマでは、メーカーオプション設定になっている”エアクリーンモニター”を装着すると、”ナノイー(nanoe)”もセットで装着されますよ。
欠点2:左右独立式の温度調整機能
また、今回フルモデルチェンジをして新発売された新型カローラ ツーリング/セダンのエアコン/ヒーターで残念だったのは、運転席側と助手席側で別々に温度を設定することができる左右独立式の温度調節機能が用意されていないかったことです。
実はこのクルマに先立って発売された兄弟車のハッチバック仕様の”新型カローラスポーツ(COROLLA SPORT)”では、左右独立式の温度調整機能は標準装備されていたんですよね。
■新型カローラスポーツのエアコン/ヒーター
しかし、この新型モデルでは、なぜか左右独立式の温度調整機能の用意はなく、運転席と助手席側で別々の温度設定をすることはできません。
ハッチバック仕様の”新型カローラスポーツ(Corolla SPORT)”に左右独立式の温度調節機能を備えるなら、”ツーリング(Touring)”や”セダン(Sedan)”に搭載しても良かったのかなと思いました。
欠点3:後部座席のエアコン/ヒーター
また、今回フルモデルチェンジをして新発売をした新型カローラ ツーリング/セダンのエアコン/ヒーターで残念だったのは、後部座席まわりに送風口が用意されていなかったことです。
後部座席用の送風口はセンターコンソールの後方に備わっていることが多いのですが、このクルマでは、送風口の代わりに収納ボックスを用意。
■新型カローラツーリング/セダンの収納ボックス
なので、真夏日や真冬日にエアコン/ヒーターが効いて快適に過ごせるようになるには、ちょっと時間がかかります。後部座席の後方に広い荷室・ラゲッジスペースを備えているツーリング(Touring)では特に…。
今回フルモデルチェンジをして新発売された新型カローラ ツーリング/セダンは、SOSコールやディスプレイオーディオ(賛否はありますが…)など様々な快適&便利な機能を用意していますが、後部座席用の送風口も備わっていたら完璧だったのに…と、思いました。
まとめ:新型カローラツーリング/セダンでは、後部座席の快適性に注意
2019年9月にフルモデルチェンジをして新発売をした新型カローラ ツーリング/セダンに用意されているエアコン/ヒーターは、このようになっていました。
この新型モデルでは、フルオートエアコンが全グレード標準装備されていたのはとても良かったのですが、機能性や操作性でちょっと物足りなさが…。
個人的に特に残念だったのは、後部座席用の送風口の用意がなかったことです。
車内空間が広いステーションワゴン仕様の”新型ツーリング(Touring)”の後部座席では、エアコンやヒーターが効いて快適に過ごせるまで時間がかかるのでご注意くださいね。